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2026.09.12 更新)磐田市売却準備段取り登記

土地の境界確定測量の費用|磐田市の地籍調査は80.8%

記事内容をもとに生成したイメージ:土地の境界確定測量の費用|磐田市の地籍調査は80.8%
記事内容をもとに生成したイメージです。実在の場所・人物を撮影したものではありません。
この記事の結論境界確定測量は、売る前にいつも要るとは限りません。静岡県が公表した令和7年度末(2026年3月末)時点で、磐田市の地籍調査の進捗率は80.8%。静岡県全体の25.9%を大きく上回ります。自分の土地が調査済みかを先に確かめると、数十万円の測量費をかけるかどうかの判断が変わります。

磐田市で古い戸建てや土地の売却のご相談を受けると、早い段階で「境界がはっきりしないのですが、測量しないと売れませんか」と聞かれます。調べると数十万円という金額が出てくるので、売ると決める前に出費の話になって手が止まる。よくある止まり方です。

この記事では、確定測量が要るかを判断する順番と、費用の数字の出どころを書きます。金額の話は後ろです。その前に、無料で調べられることが残っています。

磐田市の地籍調査は80.8%。まず自分の土地が済んでいるかを確かめる

静岡県が公表している「県内市町地籍調査事業実施状況」(令和7年度末=2026年3月末時点/2026年8月27日確認)によると、磐田市の地籍調査の進捗率は80.8%です。調査対象面積150.66平方キロメートルのうち、121.80平方キロメートルが実施済みという内訳になっています。

県内では相当に高いほうの数字です。同じ表で静岡県全体は25.9%、浜松市は29.8%、静岡市は3.7%。近隣では袋井市が63.2%、周智郡森町が52.5%、掛川市が51.2%です。国土交通省の地籍調査Webサイトによると全国の対象地域全体は53%(令和7年度末)なので、磐田市はそれも上回っています。

地籍調査は、国土調査法に基づいて市町村などが行う土地の基礎調査です。一筆ごとに所有者・地番・地目を調べ、所有者の立会いのもとで境界(筆界)を確認し、面積を測ります。費用は国・都道府県・市町村が負担する仕組みで、国土交通省は「地元住民の方に個別に負担を求めることはありません」と説明しています。

磐田市では8割方の土地で、公費による境界の確認と測量が済んでいる可能性がある。売主にとっては、ここが出発点です。調べ方は2つあります。

  • 法務局で地図を取る。不動産登記法14条1項の地図(14条地図)が出てくれば、精度の高い測量が済んでいます。「地図に準ずる図面(公図)」なら、明治時代の旧土地台帳附属地図が元の可能性が高い。国土交通省は登記所の地図について「正確な測量に基づき作成された地図は、全体の半数程度」としています
  • 磐田市の窓口で成果品を見る。農林水産課 地籍調査グループ(国府台3-1 西庁舎1階/電話 0538-37-4913)で閲覧できます。市の案内には「郵送による請求は受け付けておりません」と明記されています

※ 磐田市の説明によると、平成以降の調査は数値法(座標面積計算書・多角点成果)、昭和の調査は図解法(平板測量の原図)で成果の形が違います。磐田市の着手は昭和37年度なので、地区によって残っている資料の中身が変わります。

調査済みでも「測量が要らない」とは限りません

「地籍調査が済んでいるから確定測量は不要です」と言い切れる公的な資料は、私が2026年8月27日時点で探した範囲では見つかりませんでした。国土交通省にも法務局にも、そう断定した記述はありません。確認できるのは、国土交通省 地籍整備課のパンフレット「ご存じですか?地籍のこと」にある次の記述までです。

既に地籍調査が済んでいる場合には、過去に土地所有者等が立ち会って確認した境界点を地籍調査の成果を基に復元できるため、境界確認が容易に行われます。

「容易に行われます」であって、「不要です」ではありません。境界が2種類あるからです。法務局の説明では、土地の境界には「筆界」と「所有権界」があります。筆界は、その土地が登記されたときに範囲を区画するものとして定められた線で、法務省は「所有者同士の合意などによって変更することはできません」としています。所有権界は所有権がどこまで及ぶかを示す線で、当事者の合意で動きます。法務局は「筆界は所有権の範囲と一致することが多いですが,一致しないこともあります」と書いています。

地籍調査が確認したのは筆界です。そのあとにブロック塀が越境した、隣の駐車場のアスファルトがはみ出した、境界杭が水道工事で抜けた。こうしたズレは成果には出てきません。家が古いほど、この差が積み上がっています。査定額の話をする前に、私はその土地が地籍調査済みかどうかと、杭が現地に残っているかを見ます。書類と現地は別物だからです。

未了の土地で「順番を待つ」という選択肢は、事実上ありません

磐田市の地籍調査は昭和37年度に着手し、64年かけて80.8%まで来ています。そのあいだ所有者に個別の費用負担がなかったことも含めて、事業としては筋が通っています。問題は残りの2割です。

静岡県の同じ表で、磐田市の令和7年度の実施面積は0.03平方キロメートル、令和8年度の計画面積は0.06平方キロメートル。令和9年度以降に残されているのが28.80平方キロメートルです。

ざっくり割り算をします。年0.06平方キロメートルのペースが続くと仮定すると、28.80平方キロメートルを終えるのに480年かかる計算です。年間の計画面積は年度ごとに変わりますし、予算が付けば早まります。480年は予測ではなく、「今の年間計画をそのまま伸ばすとこうなる」という目安にすぎません。

それでも売主にとっての意味ははっきりしています。自分の土地が未了の2割の側にあるなら、行政の調査を待ってから売るという段取りは組めない。測量するなら自費で、自分の都合の時期にやるしかない、ということです。

一事業者として、注文がひとつあります。磐田市の公式サイトにも静岡県の資料にも、どの地区がいつ調査に入るかまでは載っていません(2026年8月27日確認)。売却の相談は時間の話とセットで来ます。地区ごとの実施予定が手前で分かるとありがたい。

この数字を見てから、私は80.8%の受け止め方を変えました。「8割済んでいる」と読むより、「済んでいない2割に当たったら、そこは当分そのまま」と読んだほうが、売主の役に立ちます。

費用は、仲介手数料と並べて考える

境界確定測量そのものの公的な相場は、公表されていません。土地家屋調査士の報酬は2003年8月1日に自由化され、事務所ごとに定められるようになったためです。目安として使える数字は2つあります。

ひとつは日本土地家屋調査士会連合会の「土地家屋調査士報酬ガイド」(2022年度アンケート)です。宅地(市街地)で道路および隣接民有地との筆界確認を行い、境界標5点を設置する設例で、土地地積更正登記の全国平均報酬は390,316円(中央値372,584円)です。税抜・報酬のみで、実費は別です。もうひとつは法務局の数字で、東京法務局は筆界特定の手続で測量を委託する場合の費用を「概ね50万円から80万円くらいの間のものが多い」と案内しています。東京の話で磐田市の相場ではありませんが、公的機関が実額を示した数少ない例です。

自分の商売の数字に割り戻します。この例では、市場価格2,000万円の戸建てを仲介で売った場合、当社がいただく仲介手数料は上限で66万円(税別。2,000万円×3%+6万円)です。地積更正登記の全国平均39万円は、その6割ほど。売却代金に対しては約2.0%にあたります。小さい額ではありません。ただ、境界が未確定であることを理由に価格を削られたときの目減りと、契約の直前で話が戻ったときの時間の損失を、同じ紙に並べて比べる価値はあります。

※ 金額はいずれも前提を置いた例です。報酬は事務所ごとに決められており、筆数・隣接地の数・立会いの回数・現地の状況で変わります。実際の見積りは土地家屋調査士に直接お取りください。仲介手数料の上限額は宅地建物取引業法に基づく計算例で、消費税は別です。

隣の方が立会いに応じない、主張が食い違うという場合には、いきなり裁判にしない道もあります。不動産登記法第6章の筆界特定制度です。申請手数料は対象2筆の固定資産課税台帳の価格から算定し、法務省は合計額4,000万円の場合に8,000円という例を示しています。ただし測量費用は申請人の負担(同法146条)で、これが先ほどの50万〜80万円の話です。

売却前に土を入れたり削ったりする予定がある場合は、境界の確認と併せて、磐田市の土地売却と盛土規制法|整地前の3確認も参照してください。施工範囲と許可要否を確かめてから、整地費用を手取りの比較に入れます。

当社が測量を勧める前にすること、今日できること

当社は測量業者ではなく、測量を紹介して報酬を受け取ることもしていません。ですから「とりあえず測っておきましょう」とは申し上げません。かわりに、費用のかからない確認を先に全部やります。法務局で地図と登記事項証明書を取る。磐田市の窓口で成果品を閲覧する。現地を歩いて境界杭が現存するかを1点ずつ見る。隣地との間に越境物がないかを確かめる。ここまでで、測量が要るかどうかの見当はつきます。

そのうえで、確定測量をしてから売り出すのか、現況有姿で売り出して買主と協議するのか。正直に書くと、私はこれを一律のルールにできていません。買主が住宅ローンを使うなら金融機関が求めてくる可能性が高く、期限のある売却なら先に潰すほうが安全です。一方、隣地と長い付き合いがあって杭も残る土地で、先に40万円を出す意味があるかは物件ごとに違う。だから当社は、判断材料を並べて売主に選んでいただく形にしています。市街化調整区域なら建て替えの可否と農地の有無が重なりますし(磐田市の市街化調整区域の家は売れるのか|売り出す前に確認する3点)、名義や住所が古いままなら登記の段取りが先に来ます(住所変更登記が2026年4月から義務に|売る前の段取り)。

売るかどうかを今日決める必要はありません。法務局で地図を1枚取って、それが14条地図か公図かを見る。それだけなら数百円で済み、半年後にどの選択をするにしても効いてきます。境界の状態が分かった、というのが今日の成果でかまいません。

当社が買主になることはありません。買い取ると言っている会社は、その取引では買主です。「境界が未確定だから」という条件は、価格を下げる説明にとても使いやすい。当社は自社で買い取らない立場から、境界の状態を先に調べ、それを織り込んだうえで市場で目指す価格をお出しします(手取り額で考える)。買取という売り方そのものを否定はしませんが、その場合も当社は買主にならず、条件をそろえた見積もりを比べていただきます。

磐田市の物件であれば、当社の事務所(見付5789番地1)から現地にも市役所にも行けます。地区ごとの事情は磐田市の不動産売却のページにまとめました。境界の状態を調べるところからでよろしければ、かんたん入力のフォームからお声がけください。

※ 出典(いずれも2026年8月27日確認):静岡県 経済産業部農地局農地計画課「静岡県の地籍調査」(2026年7月28日更新)および同ページ掲載の「県内市町地籍調査事業実施状況(令和7年度末時点)」/国土交通省 地籍調査Webサイト「実施者と費用」「登記所備付地図の整備状況」「実施状況」および地籍整備課パンフレット「ご存じですか?地籍のこと」/磐田市「地籍調査」/法務省「筆界特定制度」/東京法務局「筆界特定制度に関するよくある質問」/日本土地家屋調査士会連合会「土地家屋調査士報酬ガイド」。進捗率・報酬額・手数料は変わることがあります。測量の要否や見積りは土地家屋調査士に、登記・相続・税務の個別のご判断は司法書士・税理士など専門家にご確認ください。

よくある質問

地籍調査が済んでいる土地なら、境界確定測量はしなくていいですか?

「済んでいれば不要」と断定した公的資料は、2026年8月27日時点では見つけられませんでした。国土交通省のパンフレットは「既に地籍調査が済んでいる場合には、過去に土地所有者等が立ち会って確認した境界点を地籍調査の成果を基に復元できるため、境界確認が容易に行われます」としています。容易にはなりますが、不要になるとは書かれていません。塀の越境や杭の亡失があれば、あらためて確認が要ります。

境界確定測量の費用は、いくらぐらいかかりますか?

公的な相場の公表はありません。土地家屋調査士の報酬は2003年8月1日に自由化され、事務所ごとに定められるためです。目安になるのは日本土地家屋調査士会連合会の「土地家屋調査士報酬ガイド」(2022年度アンケート)で、隣接地との筆界確認を含む土地地積更正登記の全国平均は390,316円(税抜・実費別)。東京法務局は筆界特定手続の委託測量費用を「概ね50万円から80万円」と案内しています。

隣の方が境界の立会いに応じないときは、どうすればいいですか?

筆界特定制度という窓口があります。不動産登記法第6章に基づき平成18年1月20日に始まった制度で、法務局の筆界特定登記官がもともとの筆界を明らかにします。申請手数料は対象2筆の固定資産課税台帳の価格から算定し、法務省は合計4,000万円の場合に8,000円という例を示しています。測量費用は申請人の負担です。所有権の範囲を決める制度ではないため、進め方は土地家屋調査士や司法書士にご確認ください。

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文責:大石浩之(富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役/宅地建物取引士 静岡県知事 第027186号)
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