磐田市の市街化調整区域の家は売れるのか|売り出す前に確認する3点
磐田市で相続した実家のご相談を受けると、かなりの割合で「ここは調整区域なので売れないと言われました」という話が出てきます。言われたまま何年も置いてある、というケースも珍しくありません。
結論から書くと、市街化調整区域の家は売れます。ただし売り出す前に確認しておくことがあり、そこを飛ばすと、契約の直前で話が戻ります。磐田市で実際に詰まりやすい順に整理します。
磐田市では、調整区域は「特殊な場所」ではありません
磐田市は市街化区域と市街化調整区域の線引きがある都市計画区域です。市が公表している都市計画の資料では、市の総人口のおよそ45%が市街化調整区域に住んでいるとされています。
つまり磐田市では、調整区域はごく普通に人が暮らしている場所です。旧豊岡村・旧竜洋町・旧福田町の集落、旧豊田町の一部、旧磐田市でも市街地の外側に出れば、そこは調整区域です。
ですから「調整区域だから買う人がいない」という説明は、この市に関しては当たっていません。実際、そこで生まれ育った方や、通勤先が近い方が買っていきます。問題は買う人の有無ではなく、その人が住宅ローンを借りられるかのほうです。
1. 買主が建て替え・新築できるかを、先に確認する
調整区域の土地は、原則として新たに建物を建てられません。既に建っている家をそのまま使うぶんには問題がなくても、買った人が将来建て替えたいと思ったときに許可が下りるかどうかは、別の話です。
ここが金融機関の審査に効きます。将来建て替えられない土地は担保として評価しにくく、住宅ローンが通りにくい。通らなければ、買主は現金で買える人に限られます。買える人の数がひと桁変わります。
確認するのは、おおよそ次の点です。
- 線引き前から宅地だったか(いわゆる既存宅地の扱いになるか)
- 都市計画法34条のどの号で許可の見込みがあるか
- 分家住宅として建てられた家か。その場合、次の買主に引き継げる条件は何か
- 接道は建築基準法上の道路か。位置指定道路か、42条2項道路か
当社は媒介契約を結んだあと、売り出す前に磐田市の都市計画課・建築住宅課へ出向いて、この見込みを確認します。そのうえで「建て替えの見込みについて、市にこう確認した」という内容を販売資料に書いてから市場に出します。
※ 許可の可否は最終的に申請してみないと確定しません。当社が確認するのはあくまで現時点の見込みで、その旨も資料に明記します。「たぶん建てられます」という口頭の説明のまま売り出さない、という意味です。
2. 農地が付いていないかを、登記簿で確かめる
旧豊岡村・旧豊田町・旧竜洋町の実家では、宅地の隣に畑や田が付いていることがよくあります。相続の登記をしたときに、筆が何本もあることに気づいた、という方も多いはずです。
農地は農地法の規制対象で、宅地と同じようには売れません。農業をする人へ売るなら3条、宅地などへ転用して売るなら4条・5条の許可が要り、農業委員会の判断が入ります。農用地区域(いわゆる青地)に入っていれば、転用の許可はまず下りません。
ここを確認せずに「家と土地一式」で売り出すと、買主が住宅を建てる前提で契約したのに建てられない、という最悪の形になります。当社は最初に全筆を地目・面積・接道・農振区分で一覧にして、宅地・農地で出口を分けます。
3. 境界と残置物を、売り出す前に決める
磐田市の古い住宅地や集落では、公図と現況が合っていないことがあります。買主側の金融機関が確定測量を求めると、隣地の方の立会いが要り、そこから1〜2か月かかることがあります。
確定測量をしてから売り出すのか、現況有姿で売り出して買主と協議するのか。これは売り出す前に決めておく項目です。期限のある売却なら、なおさら先に潰しておきます。
残置物も同じです。仏壇、農機具、物置、エアコン。磐田市の実家では、まず残っています。「引渡しまでに全部片付ける」のと「現況で引き渡して価格に織り込む」のと、どちらが手元に多く残るか。処分費の見積りを取ってから比べられます。
調整区域だからといって、安く手放す理由にはなりません
「調整区域だから買取しかない」と言われた、というご相談も受けます。買い取ると言っている会社は、その取引の買主です。買主は安く買えたほうが利益が出ます。調整区域という条件は、その説明にとても使いやすい。
当社は自社で買い取る事業を持っていません。ですから査定額は「当社が支払う金額」ではなく「市場で目指す金額」です。仲介と買取で手元に残る額がどれだけ違うかは、手取り額で考えるページに前提つきの試算を置いています(磐田市・築25年の戸建て/市場価格2,000万円/買取は市場価格の75%と想定)。
そのうえで、事情があって買取を選ばれる場合も、当社は買主にはなりません。性格の違う買取会社を複数集めて、同じ条件の紙で見積もりを出してもらい、比べていただきます(それでも買取を選ぶ場合、当社がすること)。
まず、その土地がどの区分かを調べるところから
調整区域かどうか、農地が混ざっているかどうか、接道はどうなっているか。ここまでが分かれば、売り方はだいたい決まります。逆に、ここが分からないまま価格の話をしても意味がありません。
磐田市の物件については、当社の事務所(見付5789番地1)から車ですぐの範囲なので、現地と市役所の両方を確認しに行けます。磐田市の不動産売却のページに、地区ごとの事情と相場の目安をまとめました。ご相談はかんたん入力のフォームからどうぞ。
よくある質問
磐田市の市街化調整区域にある実家は、売れますか?
売れます。磐田市では調整区域にも多くの世帯が暮らしており、買主がいないわけではありません。分かれ目は、買主が将来建て替え・新築できる見込みがあるかどうかです。見込みが立たない土地は住宅ローンが通りにくく、現金で買える方に候補が絞られます。当社は売り出す前に市の都市計画課・建築住宅課で見込みを確認し、その内容を販売資料に明記してから市場に出します。
宅地に畑や田が付いています。まとめて売れますか?
まとめて1人に売るのは、現実には難しいことが多いです。農地は農地法の規制対象で、農業をする方への売却(3条)と転用しての売却(4条・5条)では手続きも買主候補も違います。農用地区域(青地)に入っていれば転用の許可はまず下りません。当社は全筆を地目・面積・接道・農振区分で一覧にし、宅地と農地で出口を分けてご提案します。
調整区域だから買取しかない、と言われました。本当ですか?
買取が合理的になる場合はありますが、そう説明している会社がその取引の買主なのかは確認してください。買主は安く買えたほうが利益が出ます。当社は自社で買い取る事業を持たないため、査定額は市場で目指す金額としてお出しします。事情があって買取をお選びの場合も当社は買主にならず、複数の買取会社に同じ条件で見積もりを出してもらい比較していただきます。
SELL WITH CONFIDENCE
早く売る方法ではなく、
多く残す方法から考えます。
無料で相談する →査定・初回相談は無料です。売却をお約束いただく必要もありません。当社が買主になることはありません(買取をお選びの場合は、複数社の見積もりを比較してご提示します)。

文責:大石 浩之(富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役/宅地建物取引士 静岡県知事 第027186号)
静岡県磐田市で不動産業を営んでいます。売却のご相談はかんたん入力のフォームから。
記事の内容は公開時点の一般的な情報です。税務・登記・相続の個別のご判断は、税理士・司法書士など各分野の専門家にご確認ください。