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袋井市用途地域相続・空き家

袋井市に市街化調整区域はありません|売る前に見る三つの線

この記事の結論袋井市に市街化調整区域はありません。区域区分のない非線引き都市計画区域です。かわりに見るのは、用途地域の内か外か、地区計画が掛かっているか、立地適正化計画の誘導区域に入っているかの三つ。用途地域の外では、接道と道路の種別が現実の建てやすさを決めます。

袋井市の実家を売るご相談で、いちばん多い勘違いがあります。「うちは調整区域だから建て替えができないと聞いた」というものです。

結論から書きます。袋井市に市街化調整区域はありません。袋井市は市街化区域と市街化調整区域の区域区分がない、いわゆる非線引き都市計画区域です。隣の磐田市には線引きがあるため、磐田市で聞いた話や、磐田市を前提に書かれた記事をそのまま当てはめると、袋井市では話が噛み合いません。

では袋井市では何を見るのか。用途地域の内か外か、地区計画が掛かっているか、立地適正化計画の誘導区域に入っているか。この三つです。順に書きます。

1. 用途地域の内か外か

袋井市は中遠広域都市計画区域のうち、市の全域が非線引きです。そのうえで、第一種低層住居専用地域をはじめとする12種類の用途地域が指定されています。

用途地域の内側にある土地なら、その種別に応じて建ぺい率・容積率・建てられる用途が決まります。買主にとっては「何がどれくらい建てられるか」が読めるということで、住宅ローンの審査でも扱いやすい。

用途地域の外側、いわゆる白地の土地はどうか。ここが袋井市の実務で分かれ目になります。原則として建築そのものは可能ですが、現実に建てられるかどうかは別の条件で決まります。

  • 接している道路が建築基準法上の道路か(位置指定道路か、42条2項道路か、そもそも認定されていない通路か)
  • 道路の幅員と、敷地が接している長さ
  • 一定規模以上の区画を造る場合、開発許可が必要になるか
  • 上下水道が引き込めるか、引き込むとしていくらかかるか

「調整区域ではない=自由に建てられる」ではありません。当社は媒介契約のあと、売り出す前に袋井市の都市計画課で用途地域・地区計画・道路の種別を確認し、確認した内容と確認日を販売資料に書いてから市場に出します。口頭の「たぶん大丈夫です」で売り出さない、という意味です。

2. 袋井駅より、愛野駅のほうが高い

2026年の地価公示をもとにした駅ごとの平均は、次のとおりです。

  • 愛野駅周辺 72,000円/㎡(前年比 +0.98%)
  • 袋井駅周辺 52,385円/㎡(前年比 +0.03%)
  • 市の住宅地平均 46,966円/㎡(前年比 +0.16%)

※ 公示地価は毎年1月1日時点の公的な指標で、実際の成約価格とは異なります。市町村別・駅別の平均値であり、個別の土地の評価ではありません。

市の代表駅である袋井駅より、隣の愛野駅のほうが4割近く高い。上昇率でも差がついています。愛野は区画整理で整えられた比較的新しい住宅地で、区画が整形、道路が広く、エコパに隣接し掛川市側へも出やすい。買主が住宅ローンを組みやすい条件が揃っているぶん、単価が高く出ます。

これは売主にとって二つの意味を持ちます。ひとつは、「袋井市の相場」という一つの数字で自分の物件を測ってはいけないということ。もうひとつは、査定で比較事例を市内のどこから取るかで金額が大きく動くということです。

だから当社は、査定書にどの地区の事例を何件使ったかを書きます。「相場から算出しました」で終わる査定書は、根拠を検証できません。根拠を検証できない数字は、高くても低くても、判断の材料になりません(手取り額で考えるページ)。

3. 立地適正化計画の誘導区域

袋井市は立地適正化計画を定めていて、居住誘導区域と都市機能誘導区域が指定されています。これは線引きのように建築を制限するものではなく、住まいや生活サービス施設を誘導するための計画です。

制限ではないので、誘導区域の外だから売れないということはありません。ただし長い目で見た公共投資や生活サービスの配置の見通しに関わるため、買主の判断材料にはなります。

誘導区域の外にある物件を売るとき、そこを伏せるより、現在の生活環境を具体的に示すほうが結果は良くなります。学校まで何メートル、いちばん近いスーパーまで車で何分、病院はどこ。抽象的な「区域の外」より、具体的な距離のほうが買主には意味があります。

旧袋井市と旧浅羽町、それぞれの事情

袋井市は2005年4月1日に旧袋井市と旧浅羽町が合併してできた市です。20年が経ったいまも、北の丘陵(宇刈・山梨・久能方面)、駅を中心とする市街地、南の浅羽地区では、買いに来る人の顔ぶれが違います。

南の浅羽地区は海に近く、津波浸水想定を買主が調べる地域です。これは伏せて売り出しても重要事項説明の段階で出てきます。当社は最初から販売資料に載せ、そのうえで評価してくれる買主を探します。条件を承知した買主だけが内覧に来るので、内覧数は減りますが、成約までの距離は短くなることが多い。

北の丘陵側では、宅地に畑や茶園が隣接している実家が珍しくありません。農地は農地法の手続き(農業をする方への売却なら3条、転用しての売却なら4条・5条)が絡み、農業委員会の判断が入ります。宅地と農地は、出口を分けて考えるのが基本です。

袋井市の空き家支援は「バンク」ではありません

磐田市や森町には市町が運営する空き家バンクがありますが、袋井市は形が違います。「ふくろいすまいの相談センター」という相談窓口があり、空き家の見守り管理、不動産の流動化、解体、相続相談、リフォームといった相談を扱っています。市は空家等対策の計画を持ち、空家等管理活用支援法人の指定も行っています。

補助制度としては、空き家を活用した三世代同居・近居への支援、地域交流施設への改修支援、老朽空き家の解体と跡地活用への支援などがあります。要件と募集時期は年度で変わるため、必要でしたら市の担当窓口でご確認ください。

市の制度と、市場での流通(レインズ・不動産ポータル)は、どちらかを選ぶものではありません。届く相手が違うので、その物件の状態とご希望の期限に合わせて組み合わせを設計します。

袋井市は、当社にとって隣です

当社の事務所は磐田市見付5789番地1です。袋井市までは車でおよそ20分。現地を見に行く回数を惜しまずに済む距離です。

そして当社は自社で買い取る事業を持っていません。買い取る会社にとって査定額は「支払う金額」で、低いほど自社が得をします。仲介の査定額は「市場で目指す金額」です。事情があって買取をお選びになる場合も、当社は買主にならず、複数の買取会社に同じ条件で見積もりを出してもらい比べていただきます(それでも買取を選ぶ場合、当社がすること)。

袋井市の不動産売却のページに、地区ごとの事情と相場の目安、市の制度へのリンクをまとめました。ご相談はかんたん入力のフォームからどうぞ。

よくある質問

袋井市に市街化調整区域はありますか?

ありません。袋井市は市街化区域と市街化調整区域の区域区分がない非線引き都市計画区域です(中遠広域都市計画)。線引きのある磐田市とは前提が違うため、磐田市を想定した説明はそのまま当てはまりません。かわりに用途地域の内か外か、地区計画が掛かっているか、立地適正化計画の誘導区域に入っているかが売却に効きます。個別の土地の指定は袋井市都市計画課で確認でき、お預かりする際は当社が確認します。

用途地域の外にある土地でも売れますか?

売れます。ただし「調整区域ではない=自由に建てられる」ではありません。接している道路が建築基準法上の道路か、幅員と接道の長さは足りるか、一定規模以上なら開発許可が要るか、上下水道を引き込めるか。この四点で現実の建てやすさが変わります。当社は売り出す前に市の窓口で確認し、確認した内容と確認日を販売資料に明記してから市場に出します。

袋井市の相場はいくらくらいですか?

2026年の地価公示では、袋井市の住宅地の平均は1㎡あたり46,966円(坪およそ15.5万円)、前年比+0.16%でした。ただし市内の差は大きく、愛野駅周辺が72,000円/㎡、袋井駅周辺が52,385円/㎡と4割近い開きがあります。公示地価は公的な指標の平均で、実際の成約価格とは異なります。ご相談いただければ、周辺の成約事例をもとにした具体的な数字を書面でお出しします。

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富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役・宅地建物取引士の大石浩之

文責:大石 浩之(富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役/宅地建物取引士 静岡県知事 第027186号)
静岡県磐田市で不動産業を営んでいます。売却のご相談はかんたん入力のフォームから。
記事の内容は公開時点の一般的な情報です。税務・登記・相続の個別のご判断は、税理士・司法書士など各分野の専門家にご確認ください。