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不動産売却の本人確認|2027年4月の変更

記事内容をもとに生成したイメージ:不動産売却の本人確認|2027年4月の変更
記事内容をもとに生成したイメージです。実在の場所・人物を撮影したものではありません。
この記事の結論Q. 遠方から不動産を売るとき、2027年4月の本人確認へ何を準備しますか? A. 仲介会社へ、対面か非対面か、採る確認方法と対応書類を先に聞いてください。2027年4月1日から、個人がICチップ・顔写真付き書類の原本を対面提示する方法では、券面だけでなくIC情報の読取り・照合が加わります。コピーだけで済むとは限りません。現住所、有効期限、代理人の有無も契約前にそろえます。

遠方の家を売るため、オンラインで査定を頼み、登記の資料も手元に置いた。次に「運転免許証のコピーを送ればよいですか」と聞いたところで、手が止まる方がいます。顔写真の画像をどこへ送るのか。原本を見せる日はあるのか。スマートフォンで何を読むのか。先に知りたいのは、書類の枚数より確認の道筋です。

2027年4月1日から、不動産取引の本人確認方法が変わります。ただし、遠方の売主全員に同じアプリや同じ書類が必要になるわけではありません。対面か非対面か、仲介会社がどの確認方法を採るかで準備は変わります。2026年9月9日時点の国土交通省資料をもとに、契約前に聞く順番を整理します。

2027年4月1日、券面だけを見る対面確認は変わる

2027年4月1日から、ICチップ付き・顔写真付きの本人確認書類を対面で提示する方法では、原本の券面と顔写真を見るだけでなく、IC情報の読取りと照合が加わります。

国土交通省不動産・建設経済局不動産業課が2026年6月に作成した資料は、不動産事業者が特定取引を行う際の「取引時確認」を説明しています。確認する本人特定事項は、氏名、住居、生年月日です。代理人が立つ場合は、代理人についても本人特定事項の確認が要るとされています。

確認の場面2027年4月1日からの主な扱い売主が先に聞くこと
対面で原本を提示IC付き・顔写真付き書類のICから氏名、住居、生年月日、写真を読み取り、券面と照合利用できる書類名と原本を持参する日
対面と郵送を組み合わせる書類の種類に応じてIC読取りや、転送不要郵便物等の送付を組み合わせる原本、写し、郵便のどれが要るか
非対面で完結容貌画像と書類の券面・厚みの画像だけで確認する旧方式は廃止表示。IC情報や電子証明書等を使う方式は掲載が続く自分の端末、アプリ、電子証明書を使うか

国土交通省資料の言葉では、ICチップ情報が格納された書類について「ICチップ情報の読み取りを行うことが義務付けられました」。改正の背景として、偽造された運転免許証やマイナンバーカード等を使う詐欺的取引の多発が挙げられています。

意外なのは、資料が紹介するデジタル庁の「マイナンバーカード対面確認アプリ」です。事業者の担当者がスマートフォン等へ入れると、カードのIC情報をパスワードなしで表示できるとされています。一方、この説明に、12桁の個人番号を売主が提出するという追加要件は書かれていません。

※ 表は国土交通省資料のうち、個人顧客の対面・非対面確認を売主向けに整理したものです。書類の種類は同資料でA群からE群に分けられ、確認方法ごとに使える範囲が異なります。書類名だけで可否を決めず、実際に確認を行う不動産会社へご確認ください。

遠方・オンライン売却は、確認方法を先に1本へ絞る

遠方・オンラインで不動産を売る方は、本人確認書類の画像を送る前に、仲介会社が採る確認方法を1本に絞ってもらうと準備が止まりません。

オンライン相談と、法律に沿った取引時確認は同じものではありません。ビデオ通話で顔が見えた、査定書をメールで受け取った、固定資産税の資料を共有した。それだけで本人確認が終わったとは扱えません。反対に、オンラインで売却相談を始めた全員が、その場でICを読むという意味でもありません。

2027年4月1日以降も、非対面の方法は残ります。国土交通省資料には、本人の容貌画像と写真付き書類のIC情報を送る方法、カード代替電磁的記録を使う方法、電子証明書等を使う方法が掲載されています。郵便事業者等が本人確認を代行する方法では、IC付き・顔写真付き書類の提示とIC情報の読取りが新設されています。

準備の連絡では、次の5項目を一度に聞けば足ります。

  1. いつ確認するか。相談時、媒介契約前、売買契約前など、予定日を聞きます。
  2. 対面か非対面か。郵送やオンラインを組み合わせるかも聞きます。
  3. 使える書類は何か。書類名、原本、ICの有無、有効期限を確かめます。
  4. 端末は誰が用意するか。自分のスマートフォン、アプリ、暗証番号等が要るかを聞きます。
  5. 誰を確認するか。共有者、代理人、法人の代表者等を分けて聞きます。

相談を2026年中に始めても、本人確認の実施が2027年4月以降になることはあります。古い案内メールをそのまま使えると決めず、確認予定日の前にもう一度、書類名と方法を聞いてください。制度名を覚えるより、この5項目を回答として残すほうが実務では役に立ちます。

良い点は偽造対策。注文は準備案内を一枚にすること

IC情報を券面と照合する良い点は、見た目だけでは判別しにくい偽造・改ざんへの確認材料が増えることです。

国土交通省資料は、偽造された運転免許証やマイナンバーカード等を使う詐欺的取引の多発を、改正の背景に挙げています。IC情報の読取りによって、氏名、住居、生年月日、写真を券面と照合する材料が増えます。

ここからは私の評価です。売主にとって確認が一工程増える面はあります。それでも「なぜ原本を見せるのか」「なぜICを読むのか」が分かれば、単なる書類集めではないと判断できます。確認を厳しくする方向には、私は賛成です。

国土交通省資料は、書類をA群からE群に分け、対面・非対面・送付の各方法を示しています。

その上で、当社から注文があります。事業者には必要な区分でも、売主が図を見て自分の経路を選ぶのは難しい。当社は「この書類を何枚も送ってください」から始めず、採用する方法、確認日、使える書類、送付先、確認対象者を一枚で案内する必要があると考えます。

本人確認は、書類を多く集める話ではありません。仲介会社が採る確認方法を先に決め、使える書類、現住所、代理人の有無を一枚にする段取りです。ここを曖昧にしたまま画像を集めても、IC読取りや郵送が後から必要だと分かれば、契約前にもう一度やり直します。

私の商売感覚に翻訳すると、増えるのはカードを読む数分だけではありません。確認方法が合わなければ、原本を取りに帰る時間、共有者へ送り直す日数、転送不要郵便を受け取る日程が増えます。手数料の大小ではなく、売買契約日や決済日を動かす可能性のある予定として、販売計画に入れる数字です。

本人、登記名義、売る物件は別々に照合する

不動産売却の準備では、本人確認書類、登記簿の名義、売却対象の土地・建物を別々に確認し、最後に同じ一覧で照合します。

確認するもの見る内容ずれがあるときの次の行動
本人確認書類氏名、現住所、生年月日、有効期限、ICの有無仲介会社へ別の確認方法を聞く
登記名義所有者の氏名・住所、共有持分司法書士へ必要な登記と書類を確認
売却対象土地の筆、建物、私道持分など登記事項証明書と税資料を照合
代理関係本人、代理人、共有者の役割確認対象と代理権を示す資料を分ける

本人確認書類の住所と登記簿の住所が違う場合、本人だと確認できても、決済準備は終わりません。2026年4月1日からの申請義務と売却前の順番は、住所変更登記が2026年4月から義務に|売る前の段取りで整理しています。

本人だと確認できても、売る対象の不動産が全部そろったとは限りません。相続物件や遠方の土地を氏名・旧住所から探す入口は、所有不動産記録証明制度|2026年開始、売却前の確認法をご覧ください。証明書の検索と、仲介会社による売主本人の確認は別の手続きです。

登記名義が亡くなった方のままなら、相続人の本人確認書類だけをそろえても所有権移転へ進めません。施行日前の相続に関する2027年3月31日の期限は、相続登記の義務化|過料10万円と2027年3月の期限で確認できます。登記の要否や必要書類は、司法書士へ個別にご確認ください。

共有名義なら、1人分の書類だけで全員分の準備が済んだとは考えません。代理人が窓口になる場合も、国土交通省資料は代理人の本人特定事項を確認するとしています。本人、共有者、代理人の誰について、どの方法を使うのか。名前ごとに1行ずつ分ければ、遠方同士でも不足が見えます。

今日送るのは書類画像ではなく、5項目の質問

売るかどうかを決めていない方が今日できる確認は、本人確認書類の画像を送ることではなく、仲介会社へ方法・日・書類・端末・対象者の5項目を質問することです。

「本人確認は2027年4月以降になる見込みです。対面か非対面か、使える書類名、原本・IC読取り・郵送の有無、私のスマートフォンや暗証番号が要るか、共有者・代理人は別に何を用意するかを教えてください」

最初の連絡には、免許証番号やカード画像を添えなくて構いません。回答を受け取り、指定された方法と送付先を確認してから必要なものを出す。この順番なら、不要な個人情報を先に増やさずに済みます。

ここからは体験談ではなく、私の考えです。私は、書類を早く集めることと、段取りが早いことを同じにしたくありません。確認方法が決まる前に画像を受け取るほど、売主側も当社側も管理する個人情報が増えます。方法、目的、送付先を決め、その後に必要な一枚を受け取る。この順番のほうが安全で、結局は早いと考えます。

正直に言えば、2026年9月9日時点で、2027年4月以降の運用を一つに固定して書くことには迷いがあります。利用するサービス、端末、対象書類は、不動産会社が採る法定の確認方法で変わるからです。分からない部分を「免許証のコピーで足ります」と埋めず、契約日程が決まるたびに方法を確かめるほうを選びます。

当社は、確認方法が決まる前に本人確認書類を何種類も送っていただくことを率先して行いません。そのかわり、売却の流れに本人確認の日を入れ、誰の、どの書類を、どう確認するかを先に一覧にします。本人確認が済んでも、売却を急いで決めていただくことはありません。当社が買主になることもありません。

売却するかは、本人確認の準備とは分けて考えられます。現住所、有効期限、ICの有無を手元で見る。仲介会社へ5項目を聞く。今日はそこまでで十分です。当社へのご質問はかんたん入力のフォームからお受けします。

※ 出典(2026年9月9日確認):国土交通省 不動産・建設経済局 不動産業課「不動産業におけるマネーロンダリング対策の徹底について【犯収法に基づく本人確認方法の変更等について】」(2026年6月、全6ページ)。制度や確認方法は変わることがあります。実際に採る本人確認方法は不動産会社へ、登記の個別判断は司法書士などの専門家へご確認ください。

よくある質問

不動産売却の本人確認は、運転免許証のコピーだけで済みますか?

一律には言えません。2027年4月1日以降、IC付き・顔写真付き書類を対面で提示する方法では、原本の提示に加えてIC情報の読取りと券面との照合が要ります。非対面では別の確認方法があります。コピーを送る前に、仲介会社へ採用する方法、使える書類、原本・IC・郵送の有無を確認してください。

本人確認にスマートフォンや暗証番号の準備は必要ですか?

確認方法によって違います。国土交通省資料では、対面確認アプリを事業者側のスマートフォン等へ入れ、マイナンバーカードのIC情報をパスワードなしで表示できるとされています。非対面では売主側の端末や電子証明書等を使う方式もあるため、端末、アプリ、暗証番号を誰が用意するか事前に聞いてください。

代理人が売却手続きを進める場合、本人確認は代理人だけですか?

代理人だけを確認すればよいとは決められません。国土交通省資料は、顧客に代理人が立つ場合、代理人についても本人特定事項を確認するとしています。所有者本人、共有者、代理人の確認対象と、代理権を示す書類は別に整理し、誰がどの方法で確認を受けるか仲介会社へ名前ごとに確認してください。

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富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役・宅地建物取引士の大石浩之

文責:大石浩之(富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役/宅地建物取引士 静岡県知事 第027186号)
静岡県磐田市で不動産業を営んでいます。売却のご相談はかんたん入力のフォームから。
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