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低未利用土地の100万円控除|空き家控除と比較

記事内容をもとに生成したイメージ:低未利用土地の100万円控除|空き家控除と比較
記事内容をもとに生成したイメージです。実在の場所・人物を撮影したものではありません。
この記事の結論Q. 低未利用土地の100万円控除と空き家の3000万円控除は、どちらを使いますか? A. 控除額では選べません。前者は都市計画区域内の低未利用土地等、原則500万円以下(一定区域は800万円以下)、所有5年超が入口。後者は相続した旧耐震の家などが入口です。同じ譲渡では選択適用なので、要件を先に判定し、使える方を手取りへ反映します。

低い金額で土地や古家を売るとき、「100万円控除と3,000万円控除なら、大きいほうを使えばよい」と考えたくなります。ところが、二つは同じ条件で控除額だけが違う制度ではありません。売る物件、取得の経緯、売却価格、売った後の使い方で入口が分かれます。

2026年4月2日に最終改正された国土交通省の通知では、低未利用土地等の100万円特別控除の適用期限が2028年12月31日まで3年間延長されました。この記事では、相続空き家の3,000万円特別控除と同じ表に置き、どの資料から確認を始めるかまで整理します。

控除額より先に、二つの制度の入口を比べる

低未利用土地等の100万円控除と相続空き家の3,000万円控除は、対象、期限、価格要件が別です。同じ譲渡で二つを重ねて使うのではなく、要件に入る制度を選択します。

比較項目低未利用土地等の100万円控除相続空き家の3,000万円控除
主な対象都市計画区域内の低未利用土地等相続した被相続人居住用家屋と敷地等
控除する上限長期譲渡所得から100万円譲渡所得から3,000万円。相続人が3人以上なら1人2,000万円
売却価格原則500万円以下。一定区域は800万円以下1億円以下
所有・取得譲渡年の1月1日時点で所有期間5年超相続または遺贈で取得
対象期限2028年12月31日までの譲渡2027年12月31日までの譲渡
市区町村の書類低未利用土地等確認書被相続人居住用家屋等確認書

※ 2026年9月5日時点の比較です。表は主な入口だけを示しています。二つの制度には、このほかにも適用要件があります。相続空き家の控除額は、2024年1月1日以後の譲渡で相続人が3人以上の場合、1人あたり2,000万円です。

控除額の大きいほうから見る。その順番は逆です。先に物件と売り方が要件へ入るかを確認し、入った制度の控除を手取りへ反映する。制度を知っていても、確認の順番が逆なら期限や書類を落とします。一言メモが空欄だったため、私は家計と段取りの実利から、この順番で案内します。

100万円控除は、売価と売却後の利用で外れやすい

低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の100万円特別控除は、2020年7月1日から2028年12月31日までの譲渡が対象です。控除額は現金100万円ではなく、長期譲渡所得から差し引く上限です。

国土交通省の通知で確認できる主な要件は、次のとおりです。

  • 個人が、都市計画区域内の低未利用土地等を売ること
  • 売った年の1月1日時点で、所有期間が5年を超えていること
  • 配偶者など、売主と特別な関係にある人への譲渡でないこと
  • 土地と一緒に売る建物等を含む売価が、原則500万円以下であること
  • 市街化区域など通知が定める一定区域では、売価が800万円以下であること
  • 買主が譲渡後に土地を利用する意向を持ち、市区町村の確認を受けること

良い点は、使われていない低額な土地を市場へ出す売主に、取得費や測量費とは別の税負担軽減が用意されたことです。対象期限が2028年末まで延び、一定区域では800万円以下まで売価の範囲が広がりました。低額な土地ほど仲介や測量の費用割合が大きいため、上限100万円でも手取りへの効き目があります。

その上で、制度の案内には注文したい点があります。500万円と800万円の境目、買主の利用意向、市区町村の確認書が別々に説明されると、売主だけでは順番を組みにくい。契約前に一枚で照合できる確認表まで示してほしい、というのが実務をする側からの希望です。

意外なのは、500万円または800万円の判定が、利益や手取りではなく売価だという点です。古家付き土地なら、土地と建物の対価を合計します。仲介手数料、測量費、解体費を引いて500万円以下になっても、売価が上限を超えれば入口から外れます。

800万円の枠も全国一律ではありません。2023年1月1日から2028年12月31日までの譲渡について、市街化区域や用途地域が定められた区域など、通知上の条件に入る土地で使います。所在地の市区町村へ確認する前に「800万円以下だから対象」と決めないでください。

売却後の利用も確認されます。買主が住宅を建てる、事業に使う、建物を改修して再販売するなど、低未利用の状態を解消する見込みが必要です。土地を使わないまま保有する予定や、利用を伴わない転売予定では要件に入りません。国土交通省の通知は、舗装等をしない平面駐車場も原則として対象外としています。

課税長期譲渡所得が100万円以上なら、一般の長期譲渡所得の税率20.315%で見た税額差は最大約20万3,150円です。所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%を合計した概算です。課税長期譲渡所得が60万円なら控除も60万円までで、税額差は約12万1,890円になります。

※ 上の税額は、ほかの特例を使わない一般の長期譲渡所得として計算した概算です。復興特別所得税を含みます。実際の課税額は取得費、譲渡費用、他の特例で変わります。

空き家の3,000万円控除は、相続と建築年が入口になる

相続空き家の3,000万円特別控除は、被相続人が住んでいた一定の旧耐震住宅と敷地等が対象です。売価が低いだけでは使えず、2028年まで延長された100万円控除とは対象期限も異なります。

主な入口は、昭和56年5月31日以前に建築されたこと、区分所有建物でないこと、相続開始直前に被相続人以外の居住者がいなかったことです。相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売り、売価は1億円以下であることも確認します。

2024年1月1日以後の譲渡では、引渡し後に買主が翌年2月15日までに取り壊す形も対象になりました。詳しい建物要件、相続人が3人以上の場合の控除額、磐田市の確認書は空き家の3000万円控除|買主の取り壊しでも2027年末までで整理しています。

3,000万円控除も、税金が3,000万円戻る制度ではありません。譲渡所得が300万円なら、差し引くのは300万円までです。一般の長期譲渡所得の税率20.315%で見れば、税額差は約60万9,450円。取得費と譲渡費用を出さないまま、控除額だけ比べても手取りは決まりません。

両方が候補なら、売却前に4項目をこの順で確認する

低額で相続した古家付き土地では、二つの制度名が候補に上がります。確認順は、相続と建築年、売価、所有期間、売却後の利用の4項目です。

  1. 相続と建築年。被相続人が住んだ家か、昭和56年5月31日以前の建築かを確認します。該当するなら3,000万円控除の入口を先に調べます。
  2. 売価。1億円以下かに加え、土地と建物の合計が500万円以下か、一定区域の800万円以下かを見ます。
  3. 所有期間。100万円控除は譲渡年の1月1日時点で5年超が必要です。相続では被相続人の取得日を引き継ぐのが原則です。判定日は不動産売却の税率が変わる境目|所有期間は1月1日で判定でも説明しています。
  4. 売却後の利用。買主に利用目的を確認し、低未利用土地等確認書に必要な書類へ落とします。

私は、比較表に「100万円対3,000万円」とだけ書くことに迷いがあります。数字の差が大きすぎて、3,000万円控除を選べるように見えるからです。実際には選択肢を作るのは控除額ではなく、相続前の居住、建築年、売価、買主の利用です。だから当社の表では、控除額より要件を上に置きます。これは体験談ではなく、売主様の判断材料を減らさないための私の考えです。

低額売買では税だけでなく仲介手数料も手取りに効きます。売買価格800万円以下の低廉な空家等には、媒介報酬の上限を税込33万円とする特例があります。適用の考え方は800万円以下の空き家の仲介手数料|33万円の特例と手取り比較で確認できます。

今日そろえるのは、契約前の4資料

売るかどうかを決める前に、固定資産税の課税明細、登記事項証明書、相続関係の書類、買主へ確認する利用計画のメモをそろえてください。4資料があれば、市区町村と税理士へ聞く内容が具体になります。

  • 固定資産税の課税明細。土地と建物の所在、家屋の建築年を確認する
  • 登記事項証明書。取得日、名義、土地と建物の筆数を確認する
  • 戸籍や遺産分割協議書。誰が相続し、誰が売主になるかを確認する
  • 買主の利用計画。いつ、何に使う予定かを契約前に書面で確認する

当社は、税の適用可否を断定しません。そのかわり、二つの制度の要件を同じ確認表に置き、売価、仲介手数料、測量や解体の費用、控除を使えた場合と使えない場合を手取りで並べます。金額の見方は手取り額で考えるにまとめています。

今日、売却を決める必要はありません。まず登記事項証明書の取得日と、固定資産税の課税明細にある建築年を確認する。それだけで、二つの制度のどちらを詳しく調べるかが見えます。市区町村の確認書は税の適用を確約する書類ではありません。申告書類、譲渡所得の計算、特例の選択は、税務署または税理士へ確認してください。

※ 出典(2026年9月5日確認・HTTP 200):国土交通省「低未利用土地等の譲渡に係る所得税及び個人住民税の特例措置の適用に当たっての土地利用状況の確認等について」(2020年5月28日発出、2026年4月2日最終改正)/国土交通省「土地の譲渡に係る税制」/国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」。制度、区域、金額、必要書類は変わることがあります。

よくある質問

低未利用土地の100万円控除と空き家の3000万円控除は併用できますか?

同じ譲渡で二つを重ねて使うのではなく、要件に入る制度を選択します。低未利用土地等の控除は、都市計画区域、売価、所有期間、売却後の利用などを確認します。相続空き家の控除は、相続、建築年、相続前の居住、売却期限などが入口です。先に両方の要件を照合し、取得費と譲渡費用を出したうえで、税務署または税理士へ選択を確認してください。

古家付き土地を500万円以下で売れば、100万円控除を使えますか?

売価だけでは決まりません。土地と建物の対価の合計が原則500万円以下であることに加え、都市計画区域内の低未利用土地等であること、譲渡年の1月1日時点で所有期間5年超であること、買主が譲渡後に利用する意向を持つことなどが要件です。所在地の市区町村で低未利用土地等確認書の手続を確認してください。

100万円控除と空き家控除の確認には、何を用意しますか?

固定資産税の課税明細、土地と建物の登記事項証明書、売買契約書案、相続した物件なら戸籍や遺産分割協議書を用意します。100万円控除では買主の利用目的を確認できる書類、空き家控除では被相続人の居住や家屋の状態を示す書類も必要です。市区町村の確認書を取り、最終的な申告書類は税務署または税理士へ確認してください。

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