ホーム売却ノート記事

レインズ媒介契約売却準備

レインズの登録証明書は2次元コードで確認|売主の3手順

記事内容をもとに生成したイメージ:レインズの登録証明書は2次元コードで確認|売主の3手順
記事内容をもとに生成したイメージです。実在の場所・人物を撮影したものではありません。
この記事の結論レインズの登録内容は、売主ご自身で確認できます。手順は3つ。①不動産会社から登録証明書を受け取る、②記載の2次元コードを読み取る、③IDとパスワードでログインして「取引状況」欄を見る。2025年1月1日から取引状況の登録は宅建業者の義務です。確認できるのは専任媒介と専属専任媒介の物件に限られます。

専任媒介契約を結んで、売り出しが始まった。それから2週間、内覧の連絡がない。自分の家がいま市場でどう扱われているのか、売主の側からはまるで見えない。磐田市で売却のご相談を受けていると、この「見えなさ」の話が出てきます。

見る方法はあります。不動産会社から受け取る「レインズ登録証明書」の二次元コード(2次元コード)を読み取り、そこに書かれたIDとパスワードでログインする。それだけです。この記事では、その3手順と、2025年(令和7年)1月1日から何が変わったのかを書きます。

手順は3つ。登録証明書を受け取る、二次元コードを読む、「取引状況」を見る

売主がレインズの登録内容を確認する手順は3つです。①媒介を依頼した不動産会社から「登録証明書」を受け取る。②証明書の下部にある二次元コードをスマートフォンのカメラで読み取る。③表示された画面に証明書記載のIDとパスワードを入力してログインし、「取引状況」欄を見る。公益財団法人東日本不動産流通機構ほかが公開する「売却依頼主物件確認案内書」に、この手順が図で載っています(2026年8月25日確認)。

①でつまずく方はほとんどいません。登録証明書は、レインズに物件を登録した際に指定流通機構が発行する書面です。案内書には「請求の有無にかかわらず、この証明書を売却依頼主へ交付する義務が課せられています」と書かれています。売主から頼まなくても渡されるものです。交付は書面のほか、電子メール等でも認められています。

ここで一つ、知られていない決まりがあります。登録証明書は一回限りの発行です(中部圏不動産流通機構「レインズ利用ガイドライン」令和7年1月1日改正版)。交付は写しでも構いませんが、原本が再発行される性質のものではありません。紙で受け取ったなら、二次元コードごとスマートフォンで撮っておくことをおすすめします。IDとパスワードは物件ごとに付与されるので、他の物件では使えません。

②と③は1分もかかりません。URLを直接入力する場合は、画面の「売却依頼主向けログイン」から進みます。静岡県の物件を扱うのは、富山・石川・福井・岐阜・静岡・愛知・三重を管轄する公益社団法人中部圏不動産流通機構(中部圏レインズ)です。

2025年1月1日から、取引状況の登録は宅建業者の義務になった

2025年(令和7年)1月1日から、宅地建物取引業者がレインズに登録しなければならない事項に「宅地建物の取引の申し込みの受付に関する状況」が加わりました。国土交通省が宅地建物取引業法施行規則を改正(令和6年6月28日公布・国土交通省令第70号)し、第15条の11に位置付けたものです。あわせて、登録証明書に二次元コードを載せるシステム改修が2025年1月4日から始まりました。出典は国土交通省の報道発表「レインズの機能強化について、物件の売主向けのリーフレットを作成しました!」(令和6年12月24日)で、2026年8月25日に確認しています。

登録される「取引状況」は3種類だけです。

  • 公開中……他の不動産会社から問い合わせを受け付けている状態
  • 書面による購入申込みあり……不動産会社が書面による購入申込みを受けた状態
  • 売主都合で一時紹介停止中……売却依頼主の事情により一時的に物件を紹介できない状態

この3区分は、「ステータス管理機能」という名前で2016年(平成28年)から動いていました。10年近く前からあった機能です。今回変わったのは、機能そのものではなく、登録が業者の義務になったことと、売主が見に行く入口が二次元コード1つになったことの2点です。国土交通省の事務連絡(令和6年12月24日)には、取引状況の登録内容が事実と異なる場合は宅地建物取引業法第65条第1項の指示処分の対象となる、と明記されています。

ここからは私の考えです。制度としては筋が通っています。ただ、義務が課されたのは業者の側であって、画面を見に行くかどうかは売主の側に残されたままです。登録が義務になっても、売主が見なければ、その画面は誰の役にも立たない。この仕組みは、売主が二次元コードを読み取った瞬間から動き始めます。証明書を受け取った日に1分だけ使ってログインまで済ませておく。半年かかる売却でも、この1分の位置は最初にしか来ません。

※ 確認できるのは専属専任媒介契約または専任媒介契約の物件だけです。一般媒介契約の物件は、この売主専用画面の対象外です(売却依頼主物件確認案内書)。3種類の媒介契約が法律上どこで違うかは、専任媒介と一般媒介の違い|レインズ登録は5日か7日かで整理しています。

「公開中」以外の2つが出ていたら、何を聞くか

ログインして自分の家の取引状況が「公開中」以外になっていたら、媒介を依頼した会社に電話をしてください。聞くことは決まっています。「書面による購入申込みあり」なら、書面を受け取った日はいつか。「売主都合で一時紹介停止中」なら、誰のどの申し出をもとに、いつからいつまで止めているのか。

聞ける根拠は画面の中にあります。取引状況の隣には「取引状況の補足」という欄があります。中部圏レインズの利用ガイドラインでは、購入申込書面の受領日、一時停止の具体的な内容・期間、売主から申し出があった日を、この欄に書くこととされています。補足欄が空のまま「売主都合で一時紹介停止中」になっているなら、それ自体が質問の材料です。

同じガイドラインには、「売主都合で一時紹介停止中」について、元付業者が売主の意向を確認せずに勝手に変更することはできない、と書かれています。国土交通省の売主向けリーフレットも、「囲い込み」の例として、事実に反して「売主都合で一時紹介停止中」と登録して他の業者への紹介を意図的に拒む行為を挙げています。私はここで他社の実務を主語にして断定するつもりはありません。ただ、「買い取ります」と言われたら、先に確認したい3つのことで書いたのと同じで、判断の材料は先に手元へ置いておくほうがいい。それだけです。

画面と実際のあいだには、私の計算で最大4日ほどのずれがありうる

レインズの画面は、リアルタイムの中継ではありません。中部圏不動産流通機構の利用ガイドライン(令和7年1月1日改正版)は、取引状況の変更を「変更原因が発生した翌日から2日以内(休業日を除く)」に行うよう定めています。加えて、売却依頼主物件確認案内書には、実際に状況が変わってから画面に反映されるまで「2日程度要することがあります」と書かれています。

この2つを足すと、購入の申込書面が入ってから売主の画面に出るまで、休業日を挟めば4日前後のずれが出うる計算になります。ざっくりした足し算で、ガイドラインにこの数字が書いてあるわけではありません。正直に書くと、どこまでが仕組み上の遅れで、どこからが確認すべき遅れなのか、私も画面だけでは切り分けられません。だから、気になったら電話で聞くのが早いと考えています。

ずれの話とは別に、報告の回数は法律で決まっています。宅地建物取引業法第34条の2第9項により、業務の処理状況の報告は専属専任媒介契約で1週間に1回以上、専任媒介契約で2週間に1回以上です。媒介契約の有効期間は最長3か月ですから、専任媒介の3か月なら報告は少なくとも6回。6回の報告と、1分でできるレインズ確認。この2つを重ねると、売り出し中の3か月がだいぶ違って見えます。報告の内容が「反響なし」の一言で続くとき、価格の置き方そのものを見直す局面かもしれません(売り出し価格の決め方)。

※ レインズへの登録期限も法定です。媒介契約締結の日から、専属専任媒介契約は5日以内、専任媒介契約は7日以内(いずれも休業日を除き、契約当日は初日不算入で数えません)。証明書が届かないまま1週間以上たっているなら、その時点で確認の電話を1本入れてよい場面です。

当社が率先して行わないこと、そのかわりにやること

当社は自社で買い取る事業を持たず、買取を率先して行いません。当社がその取引で買主になることはないので、自社で買い取るために物件の紹介を止める、という動機がそもそも発生しません。その理由は当社が買取・買取保証を率先して行わない理由に書いてあります。

そのかわりにやることは決まっています。専任媒介契約をお預かりしたら、登録証明書をお渡しするその場で、二次元コードを読み取ってログインまで一緒に確認していただきます。IDとパスワードの控えをどこに置くかも、その場で決めます。あとは月に一度でも、ご自分の目で「公開中」の3文字を見ていただければ十分です。

磐田市で売却を考えている方にとって、自分の家がレインズにどう載っているかは、確かめようのないものに映りやすいところだと思います。2025年1月4日以降に交付された登録証明書があるなら、確かめようはあります。今日、売るかどうかを決める必要はありません。ただ、登録証明書が手元にあるかどうかだけは、今日のうちに確かめておいてください。無ければ、電話1本で済みます。

媒介契約の内容や、相続・税務が絡む個別の判断については、税理士・司法書士など各分野の専門家にご確認ください。売り方のご相談はかんたん入力のフォームからどうぞ。

出典(いずれも2026年8月25日確認・HTTP 200):国土交通省「レインズの機能強化について、物件の売主向けのリーフレットを作成しました!」(令和6年12月24日 不動産・建設経済局不動産業課)/国土交通省「レインズのステータス管理機能について」(消費者向け売主リーフレット掲載ページ)/公益財団法人東日本不動産流通機構ほか「売却依頼主物件確認案内書」/公益社団法人中部圏不動産流通機構「レインズ利用ガイドライン」(令和7年1月1日改正版)/国土交通省不動産・建設経済局不動産業課「宅地建物取引業法施行規則並びに宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方の一部改正に伴うレインズに関する周知事項について」(令和6年12月24日事務連絡・一般社団法人全国住宅産業協会サイト掲載)。制度・運用の内容は変わることがあります。ご自分の物件の登録内容については、媒介契約を締結した不動産会社にご確認ください。

よくある質問

レインズの登録証明書は、こちらから請求しないともらえませんか?

請求の有無にかかわらず、売却依頼主へ交付する義務が宅建業者に課せられています(売却依頼主物件確認案内書/2026年8月25日確認)。交付は書面のほか、電子メール等でも認められています。証明書は一回限りの発行で、交付は写しでも構いません。媒介契約から1週間ほど過ぎても届かないときは、依頼した会社にご確認ください。

一般媒介契約でも、売主専用画面から取引状況を確認できますか?

一般媒介契約の物件は、売主専用画面の対象外です。確認できるのは専属専任媒介契約または専任媒介契約で依頼した物件に限られます(売却依頼主物件確認案内書)。一般媒介では、レインズへの登録と登録証明書の交付そのものが法律上の義務にはなっていません。状況の確認は、依頼した各社への問い合わせが中心になります。

取引状況が「売主都合で一時紹介停止中」でした。心当たりがない場合はどうすればいいですか?

まず媒介を依頼した会社に、誰のどの申し出をもとに、いつからいつまで止めているのかをご確認ください。中部圏不動産流通機構の利用ガイドラインでは、元付業者が売主の意向を確認せずに変更することはできないとされ、内容や期間は「取引状況の補足」欄に明示することとされています。事実と異なる登録は、宅地建物取引業法第65条第1項の指示処分の対象です。

あわせて読む

SELL WITH CONFIDENCE

早く売る方法ではなく、
多く残す方法から考えます。

無料で相談する →査定・初回相談は無料です。売却をお約束いただく必要もありません。
当社が買主になることはありません(買取をお選びの場合は、複数社の見積もりを比較してご提示します)。
富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役・宅地建物取引士の大石浩之

文責:大石浩之(富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役/宅地建物取引士 静岡県知事 第027186号)
静岡県磐田市で不動産業を営んでいます。売却のご相談はかんたん入力のフォームから。
記事の内容は公開時点の一般的な情報です。税務・登記・相続の個別のご判断は、税理士・司法書士など各分野の専門家にご確認ください。