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農地売却準備電子申請

農地売却の手順|10月の電子申請移行前に確認

農地売却の電子申請準備を表す、稲田を望む架空の室内に置いた無地の資料とペン、ノートパソコンの生成イメージ
記事内容をもとに生成したイメージです。実在の場所・人物を撮影したものではありません。
この記事の結論Q. 農地を農地のまま売りたい。何から始めればいい? A. 土地の所在地を管轄する農業委員会に、地番と買主候補の耕作予定を伝え、農地法第3条の許可申請を相談します。資料・受付方法・締切を確認してから売却日程を組みます。農地制度は2026年10月1日にeMAFF申請2.0へ移行予定ですが、許可が不要になるわけではありません。

畑を手放したい。近くで耕作している方に声をかけたい。でも、価格の話をする前に、役所へ何を持って行くのかが分からない。農地の売却では、買主探しと許可の準備をつないで考える必要があります。

2026年9月28日時点で、農地の電子申請は10月1日に新方式へ移行予定です。ただ、画面が新しくなることと、農地を売れる条件は別の話です。この記事では、農地を農地のまま売る方に向けて、相談先、資料、受付方法、日程の順に整理します。

農地のまま売る相談は農業委員会へ

農地を耕作目的で売る場合は、土地の所在地を管轄する農業委員会に、農地法第3条の許可申請を相談します。買主候補が代金を用意できるかだけでなく、農地を耕作して利用できるかも確認する手続きです。

磐田市「農地の売買・貸借」は、許可を受けない所有権移転には効力が生じないと説明しています。申請者は売主と買主です。価格に合意しただけでは所有権移転が完了しない。この点が、農地の売却で先に押さえたい事実です。

最初の相談では「農地のまま売りたい」と伝えます。土地の所在・地番、名義、現在の耕作者、買主候補の有無をメモにしてください。候補がいれば、購入後に何を栽培する予定かも添えます。候補がいない段階でも、資料や進め方の相談は先にできます。

建物を建てる目的の売却は、この話と分けます。農地以外の用途へ変える「転用」の検討が要るためです。家と畑を一緒に持っている場合の切り分けは、森町の空き家と農地を分けて考える記事を参照してください。地域の相談窓口への導線は森町の売却案内にもまとめています。

10月1日は申請方式の移行予定日

農林水産省の移行一覧では、農地制度の現行eMAFF申請は2026年9月30日に受付終了、eMAFF申請2.0は10月1日に受付開始の予定です。9月30日は、農地を売る権利や許可申請そのものが終わる日ではありません。

確認する対象農地制度の掲載内容
現行eMAFF申請申請受付終了予定日:2026年9月30日
eMAFF申請2.0受付開始予定日:2026年10月1日
一覧の更新日2026年9月18日

出典:農林水産省「主な申請手続の一覧」移行対象制度一覧No.20。2026年9月28日確認。日付は予定として掲載されています。

同省のeMAFF案内は、農地の売買・貸借や転用の届出を対象として紹介しています。移行一覧の問い合わせ区分にも、農地法第3条等と「農地転用(届出)」が並びます。転用許可全般が電子化される、売買許可がなくなる、と読み替える根拠にはなりません。

私は、移動や紙の提出の負担を減らせる電子申請には賛成です。売主と買主が離れて暮らしていても、準備する資料を共有しやすくなるのは助かります。その一方で、受付先や対象の手続きを確認せず、古い画面の続きで送信できると思い込むのは避けたいところです。

既に申請している方は、申請番号と提出資料を手元に置き、補正の連絡先と移行後の扱いを受付先へ確認してください。新方式に自動で引き継がれるか、再提出が要るかは、今回確認した移行一覧だけでは分かりません。独断で同じ申請を二重に送るより、受付済みの案件として問い合わせます。

申請資料は売主と買主で分担する

農地売却の資料は、土地と名義を確かめる資料、買主の耕作計画を示す資料に分けて準備します。必要書類を全国共通と決めつけず、所在地の農業委員会が示す最新の一覧と照合してください。

一例として、磐田市の「添付書類一覧 農地法第3条」には、土地登記全部事項証明書、位置図、公図写し、耕作管理計画書が載っています。買主が市外の場合の住民票謄本や耕作面積証明書、代理申請の委任状等も区分されています。電子化後の添付形式や原本の扱いは、受付先への確認事項です。

準備を分ける欄相談前に整理する内容
売主側の土地情報地番ごとの名義・面積、登記と現住所の違い、現在の利用状況
買主側の利用計画購入後の作物、耕作の体制、既存の農地との関係
受付先へ聞くこと必要書類、取得時期、添付形式、原本提出、代理申請の方法

この表は当社が相談準備に使う整理案で、申請書類一式の代わりではありません。登記事項証明書の取得方法は、売却前に登記事項証明書を取る手順で確認できます。土地が複数の地番に分かれているなら、売る範囲と資料の範囲が一致しているかも見ます。

磐田市の添付一覧には、土地改良区の受益地なら事前に改良区へ連絡する旨もあります。受益地とは、その改良区の事業による利益を受ける土地のことです。水路の利用や賦課金など、引渡し前後の負担を誰に聞くかも整理しておくと、価格交渉と別の確認を取りこぼしません。

私は、必要書類を全部取ってから相談する順番にはしません。まず手元の資料で地番を特定し、何を取り直すべきか聞きます。境界の調査も同じです。境界確定測量の費用と確認範囲を読み、許可の添付書類と、売買条件として必要な測量を分けて見積もります。

受付締切から決済日を逆算する

農地売却の日程は、申請の締切、許可の見込み、残代金の支払いと登記の順につないで組みます。電子申請の送信日を、そのまま許可日や決済日に置き換えることはできません。

磐田市は、受付締切を年度別の日程表で案内し、許可書発行は受付日翌月の16日過ぎを目安としています。締切や発行日は変更もあるため、農業委員会への確認を求めています。これは磐田市の案内であり、他の市町にも同じ日を当てはめる説明ではありません。地域の情報は磐田市の売却案内からも確認できます。

  1. 所在地の農業委員会へ、農地のままの売却であることと地番を伝える。
  2. 買主候補の耕作予定と、売主側の名義・利用状況を照合する。
  3. 電子・紙など利用できる受付方法、必要書類、締切を確認する。
  4. 許可を前提にした契約条件と、許可が下りない場合の扱いを整理する。
  5. 申請後の補正対応と許可の確認を経て、決済・所有権移転登記を調整する。

この順序は当社の段取りの提案です。契約をいつ結ぶかは個別に調整しますが、許可が間に合わない場合の期限や、契約の扱いを曖昧にしたまま代金の支払日だけを決めません。許可申請の代理は行政書士、登記は司法書士など、担当する専門家と役割を分けます。

売主様の手取りを考えるなら、売買代金の横に、測量や申請代理、登記などの費用と支払う時期も並べます。必要性と負担者は契約ごとに確認します。金額が未確定の費用をゼロとして扱うと、価格には納得しても、残るお金の見込みがずれてしまいます。

電子化しても売却判断は丸投げしない

電子申請は提出を助ける道具です。農地を売れる相手か、どの資料が要るか、いつ代金を受け取れるかの確認は、人が引き受ける仕事として残ります。私は、画面の入力完了を売却準備の完了にはしません。

正直に言えば、今回の全国向け案内だけでは、個々の農業委員会で移行直後の相談がどれほど円滑に進むかまでは判断できません。便利になることへの期待はあります。でも、それを理由に売主様へ「10月に入れば早く終わる」とは言えません。私はこう考えます。電子化に前向きであることと、日程をシステム任せにしないことは、両立させるべきです。

当社は買主にならず、買取を率先して行いません。そのかわり、農地のまま売る相談先と確認資料を整理し、許可申請を含めた販売日程を売主様と組みます。買取や買取保証という方法自体を否定するものではありません。ただ、方法の名前だけで、農地を取得できる条件の確認を飛ばさないという立場です。

当社に報酬が生じる業務を依頼いただく場合も、業務の範囲と費用を先に説明します。農地を農地のまま売る相談に、住宅の仲介手数料の説明をそのまま当てはめず、依頼内容ごとに確認します。売却価格だけを高く見せるより、費用を引いた手元のお金と受け取る時期を見える形にしたいからです。

今日できる一歩は、地番を書いたメモを用意し、所在地の農業委員会へ「農地のまま売る予定です。10月以降の受付方法と次の締切を教えてください」と聞くことです。回答した窓口、確認日、次に用意する資料を同じ紙に残す。私はそこから売却の日程を組むよう案内します。

出典・確認日:2026年9月28日(2026年9月確認)。農林水産省主な申請手続の一覧、同省eMAFF申請の案内、磐田市農地の売買・貸借、同市添付書類一覧 農地法第3条。制度・受付方法・日程は変更されることがあります。個別の許可は農業委員会へ、申請代理・登記・税務は行政書士・司法書士・税理士など各専門家へ確認してください。

よくある質問

10月1日から農地売却の許可は不要になりますか?

不要になるという案内ではありません。農林水産省が示す2026年10月1日は、農地制度のeMAFF申請2.0受付開始予定日です。農地を耕作目的で売買する際の農地法第3条の許可とは分けて考えます。移行予定日だけを根拠に代金の支払いや所有権移転を進めず、所在地の農業委員会に必要な手続きを確認してください。

買主が決まる前に農地売却の相談はできますか?

買主が決まる前でも、土地の所在地を管轄する農業委員会に資料や手順を相談できます。地番、名義、現在の耕作者、農地のまま売る意向を伝えます。ただし、具体的な許可の検討には買主の耕作計画などの確認も必要です。相談を始めたことと許可の見込みが立ったことを分け、候補が決まった段階で必要資料を照合してください。

電子申請が苦手なら売却を止める必要がありますか?

電子申請が苦手という理由だけで売却を断念する必要はありません。所在地の農業委員会に、利用できる受付方法や相談の方法を確認してください。移行一覧だけでは、個々の窓口の紙受付や移行中案件の扱いは分かりません。代理申請を依頼するなら、行政書士などに対応範囲と費用を確認し、売買の日程と合わせて判断します。

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富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役・宅地建物取引士の大石浩之

文責:大石浩之(富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役/宅地建物取引士 静岡県知事 第027186号)
静岡県磐田市で不動産業を営んでいます。売却のご相談はかんたん入力のフォームから。
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