地積測量図の取り方|売却前のネット取得3手順

土地を売るか考え始めたとき、測量の見積もりを取る前にできる作業があります。法務局に提出された地積測量図を、ネットで探すことです。ここでは登記情報提供サービスを使い、図面情報を取得する順番に絞って説明します。
地積測量図は、土地の面積に関する測量結果を示す図面です。隣り合う土地の配置を見る公図とは、請求する項目が異なります。紙の図面証明書の交付請求とも分けて考えてください。売却の相談用に情報を集めるのか、提出先から証明書を求められているのかで、使う手続が変わります。
手順1|所在と地番をそろえて一時利用を始める
地積測量図をネットで探すには、土地の所在と地番を指定します。郵便が届く住所だけを入力して、対象の土地が選べたと思い込まないでください。自宅の敷地が複数の土地に分かれている場合も、調べたい地番を一つずつ整理します。
最初に、手元の登記資料から所在・地番を書き出します。「どこの土地か」と「何を取りたいか」を別々にメモするのが当社の勧めです。前者は所在地と地番、後者は地積測量図。面積や名義だけを確認する全部事項の情報を、図面の代わりに注文しないためです。
登記情報提供サービスの公式サイトで、一時利用の案内に沿って利用を開始します。一時利用の請求では、途中でクレジットカード情報を入力します。料金が発生する操作なので、借りた端末や共有パソコンでは保存先やログアウトまで意識してください。カード番号を不動産会社へ送る必要はありません。
不動産登記情報の請求画面では「所在指定」を選び、土地を指定します。都道府県、市区町村以下の所在を選択または入力し、地番を入れます。公式操作案内には、地番の直接入力、一覧からの選択、地番検索サービスを使う方法が示されています。
地番検索サービスは住所からおおよその地番を探す助けになります。ただし、検索画面で近い場所が出たことだけで対象を決めないこと。枝番まで手元の資料と照合し、不明なら請求前に法務局や相談先へ確認します。隣の土地の図面を取っても、自分の売却準備には使えません。
土地の配置を先に把握したい場合は、公図の取り方も参照してください。公図と地積測量図を両方取るかは、すでに持っている資料を見て決めます。資料名を区別しておけば、同じものを重ねて請求する支出を抑えられます。
手順2|地積測量図を選び、図面一覧まで確認する
地積測量図は、請求事項で「土地所在図/地積測量図」を選択します。「地図」を選ぶ操作とは別です。登記情報提供サービスの公式説明でも、地図と土地所在図/地積測量図は異なる情報として並んでいます。
所在と地番の入力後、請求事項を選び、入力内容を確認して「確定」へ進みます。ここで操作が終わりではありません。「不動産一覧」の「閉鎖/図面一覧」欄にある「図面一覧」を開きます。表示された「図面事件一覧」から、取得したい図面情報を選んで確定します。
公式案内では、選択後に「図面一覧」ボタンの右に「済」と表示されます。「済」がない状態で請求などへ進むと、エラーガイドが出る仕様です。地番を入れたのに先へ進めないときは、別の土地を入れ直す前に、図面の選択が完了しているかを確認してください。
図面が複数表示されたら、選んだ件数にも目を向けます。何となく全部にチェックを入れると、取得範囲と支出が膨らみます。相談用にどの図面が必要なのか分からない場合は、その時点で画面の案内を確認し、対象を相談先に伝えてから選ぶ方法もあります。
土地を一つ指定したことと、図面を一件選んだことは同じではありません。この違いは、ネット取得で見落としたくない点です。当社は、売却判断に必要な図面を確認してから追加の調査を考えます。図面を何件集めたかだけで、売り出す準備が整ったとは判断しません。
2026年4月1日から、地図情報・図面情報の利用料金は1件360円です。従来の361円から1円下がりました。運営元の公式告知によると、協会手数料が11円から10円になったことによる改定です。小さな差ですが、案内に古い金額が残っていないか確認する基準になります。
| 図面情報の取得例 | 利用料金の計算 |
|---|---|
| 1件を取得 | 360円×1件=360円 |
| 別の図面情報を2件取得 | 360円×2件=720円 |
2026年10月16日確認の料金による計算例です。登記情報提供サービスの図面情報の料金であり、新しく土地を測る費用や、紙の図面証明書の交付手数料ではありません。画面で選んだ対象と件数を確認してから請求してください。
手順3|請求して保存し、対象と内容を照合する
図面を選択したら、請求内容を見直し、決済を経て取得した情報を保存します。一時利用の公式案内では、カード情報を入力・確認したうえで請求し、課金する流れです。カード発行会社の判定によっては、本人認証の画面が表示されます。
請求前には、所在・地番、請求事項、図面の選択件数を読み直してください。特に土地所在図/地積測量図の選択と「済」の表示を確認します。途中の画面を閉じてしまった場合も、同じものを再請求する前に履歴や処理状況を見ます。支払ったか不明なまま操作を繰り返さないためです。
取得後は図面情報を端末に保存し、開けるかを確かめます。保存名は「所在・地番・取得日」が分かる形にすると、相談時に取り違えにくくなります。取得日と図面そのものの作成時期は別です。今日取得した資料でも、今日測量した結果が入っているわけではありません。
照合するのは、まず対象の土地が合っているかです。そのうえで、図面に記載された面積や辺の長さなど、読める情報を確認します。数字の意味が分からなければ、読めない箇所に印を付けて持参してください。線や点の意味を推測して、現地の塀を境界と決めることは勧めません。
ネットで図面が出ない場合も、「地積測量図は存在しない」とその場で結論を出さず、所在・地番と選択内容を見直します。それでも分からなければ、対象の土地を管轄する法務局に備付けや取得方法を確認してください。画面で取得できなかった事実と、資料が存在しないという判断を分けます。
査定相談には、取得した図面に加え、「現地と違って見える場所」「分からなかった記載」を短く添えます。図面だけを転送して返事を待つより、どこを確認したいかを示せます。図面の読み取りや境界の個別判断は土地家屋調査士など専門家に確認してください。
図面を取った後も、測量と売却は別々に決める
地積測量図を取得する目的は、売却判断の材料を増やすことです。取得できたという理由だけで測量が不要になるわけではありません。一方、図面が手元になかったという理由だけで、新しい測量をすぐ発注する必要があるとも言えません。
私はこう考えます。360円の情報取得と、その土地を売る決断を一緒にしない。図面が増えれば、売らずに持ち続ける場合の確認にも使えます。資料を取り寄せたから売却を進めなければ、と背中を押すつもりはありません。今日の成果は、分からない点を一つ具体的にできたことです。
私自身、資料を先にそろえることを勧める一方、図面だけで安心してもらってよいのかは迷います。現地の状態を見ずに「これで十分」とは言えないからです。当社は既存図面の有無を確かめず測量費を売却準備に積むのではなく、確認が済んだ点と残った点を分けて説明します。
追加の測量を検討する段階では、目的、範囲、見積もりの条件を整理します。費用の話は境界確定測量の費用と確認事項で扱っています。取得料金の360円を測量費の相場として受け取らないでください。資料を取り出す作業と、現地で調査・測量する作業は別です。
売買代金に使う面積の決め方も別の論点です。公簿売買と実測売買の違いを確認し、図面の数字がそのまま契約条件になると思い込まないようにします。当社は査定の前提と追加支出を整理し、手元に残る金額を考える材料にします。
当社は買主にならず、買取・買取保証を率先して行いません。そのかわり、仲介を軸に、既存資料で確認できることと追加調査が必要なことを整理します。買取という売り方自体を否定するものではありません。今日できる一歩は、手元の資料から所在と地番を書き出すことです。売るかどうかの結論は、その後でも構いません。
出典と確認日
以下の公式資料を2026年10月16日に確認しました。料金改定の告知本文には公表日の表示がないため、適用開始日と確認日を分けて記載しています。
- 登記情報提供サービス「利用料金の改定について」:2026年4月1日適用の別表。
- 登記情報提供サービス「所在指定(一時利用)」:地番指定、請求事項、図面一覧の操作。
- 登記情報提供サービス「請求(一時利用)」:カード情報の入力と請求確認。
制度・利用料金・画面仕様は変更される場合があります。利用方法はサービスの公式案内、図面の備付けは法務局に確認してください。個別の境界・測量は土地家屋調査士、権利の登記は司法書士など専門家に確認してください。
よくある質問
地積測量図をネットで取る料金はいくらですか。
登記情報提供サービスの図面情報は、2026年4月1日から1件360円です。別の図面情報を2件取る例なら720円になります。土地の数だけでなく選択した図面の件数を確認してください。これは既存情報の取得料金で、新しい測量の費用や紙の図面証明書の交付手数料とは別です。
地積測量図が画面に出ないときはどうしますか。
所在・地番、請求事項の選択を見直します。図面一覧が表示される場合は、対象の選択後に「済」と出ているか確認してください。それでも分からなければ、対象地を管轄する法務局へ備付けや取得方法を確認します。ネットで取れなかっただけで、図面が存在しないとは判断しません。
地積測量図が取れれば、新しい測量は不要ですか。
図面を取得できたことだけでは、追加測量が必要かは決まりません。図面の対象や内容、現地の状態、予定する売買の条件を整理して判断します。当社は取得した資料と残る確認事項を分けて説明します。個別の境界・測量は土地家屋調査士など専門家に確認し、売却の決断も別に考えてください。
SELL WITH CONFIDENCE
早く売る方法ではなく、
多く残す方法から考えます。
無料で相談する →査定・初回相談は無料です。売却をお約束いただく必要もありません。当社が買主になることはありません(買取をお選びの場合は、複数社の見積もりを比較してご提示します)。

文責:大石浩之(富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役/宅地建物取引士 静岡県知事 第027186号)
静岡県磐田市で不動産業を営んでいます。売却のご相談はかんたん入力のフォームから。
記事の内容は公開時点の一般的な情報です。税務・登記・相続の個別のご判断は、税理士・司法書士など各分野の専門家にご確認ください。