ホーム›売却ノート›記事

空き家売却準備維持管理

売却中の空き家の凍結対策|冬前の3手順

空き家の冬前の備えを表す生成イメージ。外壁沿いの屋外蛇口と保温された水道管を、落ち葉のある庭から見た構図。実在物件の写真ではありません。
記事内容をもとに生成したイメージです。実在の場所・人物を撮影したものではありません。
この記事の結論Q. 売却中の空き家は、冬前に何をすればよいですか。 A. 配管と給湯器の状態を記録し、機種に合う予防方法を工事店へ相談して、見回りと内覧後の復旧担当を決めます。止水栓を閉める操作と機器の水抜きは別に確認します。無人の家では漏水の発見も遅れるため、引渡しまでの連絡先と費用を販売計画に入れます。

退去してから家を売ると、誰も水を使わない期間ができます。冬をまたぐ販売計画なら、荷物の搬出と一緒に、屋外配管と給湯器をどう管理するかも決めておきたいところです。この記事は、2026年10月24日に冬前の準備として整理した売却ノートです。特定の日に寒波が来るという予報ではありません。

空き家の凍結は、発見の遅れも出費につながる

売却中の空き家では、凍結を防ぐ作業と、異常に気づく担当の両方が必要です。配管の状態だけでなく、誰が次に家へ行くかまで決めることが、引渡し前の備えになります。

磐田市「水道管の凍結対策」は、冷え込みが厳しいときの目安をマイナス4℃以下としています。低い気温が続く場合も凍結に注意が必要です。屋外で風を受ける場所、北側の日陰、むき出しの配管などが確認対象です。この数字を、そこまで下がらなければ安全という境界には使いません。

同市は、空き家では破裂後の漏水に気づかず、水道料金が増えるおそれを示しています。敷地内の給水管から蛇口までの修理費は所有者負担と案内しています。使っていない家でも、水が漏れれば支出が生じる。この点は、退去後の予算に入れておきたい事実です。

私は、凍結予防を「高く売るための飾り」ではなく、売却まで家を維持する段取りと考えます。予防した分だけ売値が上がるとは言えません。ただ、予定していなかった修理や確認作業を減らすために、できる備えを先に相談する意味はあります。

管理を依頼する場合は、仲介の依頼と同じ内容だと思い込まないでください。見回りの範囲や別料金は、売却中の空き家管理費と契約の確認で整理しています。本記事では、そのうち冬の配管管理を具体化します。

手順1:配管・止水栓・給湯器を写真で確認する

最初の作業は、家のどこに水回りの設備があり、何が分からないかを記録することです。設備を分解せず、地上から安全に見える範囲を確認します。

外の蛇口、家の北側、給湯器の下、メーターボックスの位置を見ます。保温材が外れている箇所や、濡れている箇所があれば、近景と周囲が分かる写真を撮ります。配管の場所を電話だけで説明するより、工事店への相談内容をそろえやすくなります。

給湯器はメーカーと型番、説明書の有無を記録します。止水栓が見つからない場合は、その事実を残せば十分です。固くて動かない栓を無理に回したり、用途の分からない弁を操作したりせず、管理者や工事店へ確認します。

  • 場所:外の蛇口、露出配管、給湯器、メーターボックス。
  • 状態:保温材の傷み、水の跡、確認できなかった箇所。
  • 機器:メーカー、型番、説明書と相談先。
  • 日程:退去日、次の訪問予定、内覧で水を使う予定。

このメモは故障診断書ではありません。「異常なし」と広く書かず、「10月24日に屋外の保温材を目視」のように、見た日と範囲を残します。床下や壁の中まで確認したと受け取られる表現は避けます。見えない箇所は、見えないまま専門家に渡す方が正確です。

冬前の空き家管理は、配管と機器を記録し、説明書と工事店で予防方法を決め、見回りと内覧後の復旧担当を共有する3手順。止水と機器の水抜きは別に確認する。
図:売主が進める準備の順序。機器の操作手順を示す図ではありません。

手順2:止水と機器の水抜きを分けて相談する

予防方法は、配管の保温、水の供給を止める操作、機器内の水抜きを分けて確認します。止水栓を閉めたという記録だけで、家全体の凍結予防が済んだと扱わないことです。

磐田市は配管やメーターボックスの保温を紹介し、長期不在や空き家には止水栓を閉めるなどの対処を案内しています。一方、機器に残る水の扱いは、設置された給湯器の説明書で確認する必要があります。市の一般案内を、そのまま個々の機器の操作手順に置き換えないようにします。

ノーリツ「寒波・凍結・積雪の場合」では、ガス・石油給湯機器の凍結予防は、接続配管まで守るものではないと説明しています。また、ハイブリッド給湯機では電源を保つ案内と、長期不使用時に説明書を確認して水抜きする案内があります。機器内部の保護と、外の配管の保護は別なのです。

したがって、退去日に一律に電気を止める案内はしません。通電を続けるか、水抜きをして休止するかは、型番と使用予定を伝えて確認します。水抜きを選ぶ場合は再開方法まで聞き、内覧担当者が勝手に通水しないよう共有します。他のメーカーや別の機種の手順を流用しないでください。

工事店には「冬の間は無人で、月に何回程度訪問する予定か」「内覧時に水やお湯を使うか」を伝えます。そのうえで、保温の補修、機器の休止作業、再開作業を分けて見積もってもらいます。見積書は材料代だけでなく、出張や再訪問が含まれるかも確認するための資料です。

私は、機種と訪問予定を見ない段階では、通電を続ける案と休止する案のどちらが負担を抑えられるか迷います。月々の料金だけなら休止が軽く見えても、再開作業を含めた条件がまだ分からないからです。分からない費用をゼロと置かず、確認欄を空けて見積もりを待ちます。

手順3:見回りと内覧後の復旧担当を決める

冬の管理では、作業内容と担当者を対にして記録します。「家族が行く」「仲介担当者が見る」だけでは、誰が何を確認するかが決まりません。

私が売主の方に提案したいのは、次のような短い引継ぎ表です。月1回などの回数を万能な基準にせず、現地に行ける日と、寒波の予報を知ったときの連絡方法を決めます。常時監視を頼んでいないなら、その空白があることも共有します。

決めること記録する内容
通常の見回り担当者、訪問予定日、見る箇所、写真の送付先。
予報を知ったとき連絡する人、現地へ行ける人、行けない場合の相談先。
内覧で水を使うとき使用可否の確認先、再開担当、終了後の復旧担当。
水漏れを見つけたとき売主への連絡先、止水栓の位置、修理の相談先。

内覧後には、開けた栓をどう戻したか、機器の電源をどうしたかを記録します。ただし、元の状態へ戻すだけでよいとは限りません。水抜き済みの機器を再使用した場合などは、説明書や工事店に確認した復旧方法を担当者に渡します。

破裂や漏水を見つけた場合、磐田市は止水と指定給水装置工事事業者への修理依頼を案内しています。凍って水が出ない配管へ熱湯をかける行為は避けます。見回り担当者がその場で無理に直す役割まで負うのではなく、連絡して作業を引き継ぐ範囲を決めてください。

修理した場合は、箇所、日付、請求書、修理後の確認内容を保管します。買主への説明や契約上の扱いは、売主の契約不適合責任についての記事も参照し、担当者と確認します。直したから説明不要、と自己判断しないようにします。

私は退去前に、次に見に行く人を決めたい

空き家にする日程と、管理を止める日程は分けて決めます。引渡しまでの管理を誰が担うかが、売却計画の一部だからです。

大石浩之(磐田市/不動産業)として、私は、まず売主の方が今日確認できる範囲を小さく決めたいと考えます。現地へ行けるなら配管と機器の写真を撮る。遠方なら、鍵を持つ人と次の訪問日を確かめる。その一つから始めれば、未確認の箇所を工事店へ相談できます。これは現場の実話ではなく、私の実務上の提案です。

当社は、売り出し価格だけを見て、留守の間の費用を省く案内はしません。そのかわりに、予防作業、見回り、必要に応じた再開作業の見積もりを販売日程と並べます。当社は買主にならず、買取や買取保証を率先して行いませんが、その売り方自体を否定するものではありません。期限を優先する場合も、費用を引いた手取りで検討します。

火災保険の扱いも、凍結予防とは別に確認します。保険があれば全て補償されるとは考えず、空き家になることと補償範囲を契約先へ伝えてください。引渡し前の火災保険解約の確認では、退去日と引渡日の違いを整理しています。

磐田市の不動産売却を検討中でも、今日売却を決める必要はありません。冬前の管理担当を決めることは、売る場合にも保有を続ける場合にも使える準備です。売値の見通しと一緒に、家を空けてからの支出と作業を見える形にしておきましょう。

出典:磐田市「水道管の凍結対策」、ノーリツ「寒波・凍結・積雪の場合」。2026年10月24日確認。両ページとも公開・更新日の表示は確認できませんでした。設備や契約条件により必要な作業は異なります。操作・修理は設置機器の説明書とメーカー・工事店に、契約上の個別判断は担当の宅地建物取引士や弁護士にご確認ください。

よくある質問

止水栓を閉めれば、凍結対策は終わりですか。

止水栓を閉めた記録だけで、家全体の予防が済んだとは扱いません。磐田市は空き家での止水を案内していますが、給湯器の水抜きは機種の説明書で別に確認します。配管の保温状態も見て、分からない操作は工事店へ相談してください。内覧で水を使った後の復旧方法も、担当者に共有します。

退去日に電気を止めてもよいですか。

給湯器の型番と休止方法を確認してから決めてください。機器の凍結予防に通電を使う方式があるため、一律に電気を止める案内はできません。水抜きして休止する場合も、説明書と工事店で作業と再開方法を確認します。売却までの内覧予定を伝え、通電を続ける費用と休止・再開の見積もりを整理します。

まだ売却を決めていなくても準備できますか。

売却の決定前でも、配管の写真、給湯器の型番、止水栓の場所を記録できます。遠方なら次に訪問できる人と日程を確かめるところから始めます。専門作業は見積もりを確認して依頼し、売却を急ぐ理由にはしません。家を保有し続ける場合も、無人期間の管理と異常時の連絡先を決める資料として使えます。

あわせて読む

SELL WITH CONFIDENCE

早く売る方法ではなく、
多く残す方法から考えます。

無料で相談する →査定・初回相談は無料です。売却をお約束いただく必要もありません。
当社が買主になることはありません(買取をお選びの場合は、複数社の見積もりを比較してご提示します)。
富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役・宅地建物取引士の大石浩之

文責:(富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役/宅地建物取引士 静岡県知事 第027186号)
静岡県磐田市で不動産業を営んでいます。売却のご相談はかんたん入力のフォームから。
記事の内容は公開時点の一般的な情報です。税務・登記・相続の個別のご判断は、税理士・司法書士など各分野の専門家にご確認ください。