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制度の経済学

なぜ仲介業者が存在するのか

取引費用の経済学から見た媒介の機能と、個人間売買の限界

富士ヶ丘サービス株式会社代表取締役 大石 浩之初出 2026.08.23

要旨

不動産を売るとき、なぜ多くの売主は仲介業者を通すのか。売買契約は当事者の意思表示の合致で成立し、法律は第三者の関与を成立要件としていない。報酬を払わずに済むなら手取りは増えるはずである。それでも個人間売買が主流にならないのは、価格の合意にたどり着くまでに、価格とは別の費用が発生しているからである。ロナルド・コースが1937年に企業の存在理由として指摘した取引費用が、ここでも働いている。

本稿は、コースの企業の本質とオリヴァー・ウィリアムソンの取引費用経済学を手がかりに、不動産売買に生じる費用を、探索と情報の費用、交渉と意思決定の費用、監視と履行強制の費用の三つに分解する。そのうえで、それぞれを誰がどのように負担しているかを追い、個人間売買が広がらない理由を、当事者の能力や知識ではなく費用構造の側から説明する。

結論として、仲介が節約しているのは売主の労力ではない。節約されているのは、取引が途中で壊れる確率と、壊れたときに失われる時間である。同時に、仲介という制度自体が新しい費用を生む。本稿はその費用も算入したうえで、売主が媒介契約を結ぶ前に確認すべき事項と、買取という垂直統合を選ぶ場合の判断基準を示す。

取引費用コースの定理資産特殊性個人間売買媒介契約仲介手数料垂直統合

1. はじめに——問題の所在

不動産の売買は、法律上、当事者どうしで完結させることができる。民法555条の売買契約は申込と承諾の合致で成立し、宅地建物取引業者の関与を成立要件としない。所有権移転登記の申請も、本人が法務局の窓口で行うことができる。それにもかかわらず、居住用不動産の売買の大半は宅地建物取引業者の媒介を経て行われ、売主は成約時に報酬を支払う。手取りを最大にしたいはずの売主が、法律上は支払わずに済ませられる費用を、自ら選んで支払っている。

この事実は、経済学にとって説明を要する現象である。市場では価格が需要と供給を調整し、当事者は価格を見て取引すればよい——という教科書的な描像が正しいのなら、売主と買主を引き合わせるだけの第三者に売買代金の数パーセントを渡す理由はない。同じ形の問いを企業について立てたのがロナルド・コースであった。価格機構が資源配分を担うのなら、なぜ内部で指揮命令を行う企業という組織が存在するのか。

コースが1937年の論文「企業の本質」で与えた答えは、市場を使うこと自体に費用がかかる、というものであった。相手を探す費用、価格を知る費用、条件を交渉する費用、契約を書く費用、履行を確かめる費用。これらは後に取引費用と総称される。市場を使う費用が組織の内部で処理する費用を上回るとき、取引は市場から組織の中へ移る。本稿はこの発想を、企業の境界ではなく、不動産売買における当事者と仲介の境界に当てる。

売主
探す費用
買主
価格がすべてを調整するなら第三者は要らない。しかし相手を探し、条件を詰め、履行を確かめる過程にはそれ自体の費用がかかる。

先に結論の骨格を述べておく。仲介が節約しているのは、売主が自分で動けば済むはずの労力ではない。節約されているのは、取引が途中で壊れる確率と、壊れたときに失われる時間である。不動産取引の費用の多くは、成立した一件に対して発生するのではなく、成立しなかった無数の接触に対して発生する。内覧しても買わなかった人、条件が折り合わなかった相手、融資審査が通らなかった申込。この空振りの費用を誰がどう負担するかが、この市場の制度を形づくっている。

この視点を採ると、問いの立て方が変わる。仲介手数料が高いか安いかではなく、仲介がなければ誰がどの費用を負うのかを先に確かめることになる。費用は誰かが払わずに済ませれば消えるものではなく、別の当事者の負担か、価格そのものの中に姿を変えて残る。本稿はこの原則を最後まで手放さない。

方法は単純である。理論を先に置き、実務を後から当てる。第2節で取引費用の経済学の骨格を、コースとウィリアムソンに沿って数式なしで再構成する。第3節でそれを不動産売買に当て、発生する費用を三つに分解する。第4節で個人間売買が広がらない理由を費用構造から説明し、第5節で仲介手数料が何の対価であるかを検討する。第6節では仲介自体が生む費用と、買取という垂直統合を対置する。第7節を売主の実務に落とし、第8節で残る課題を述べる。

なお筆者は静岡県磐田市で不動産の媒介を業とする者であり、本稿の関心は純粋に理論的なものではない。仲介の存在理由を論じる文章を仲介業者が書く以上、結論が自己正当化に傾く危険は避けられない。その危険を減らすため、第6節では仲介という制度が生む費用を、節約する費用と同じ分量で扱う。また当社は自社で買い取る事業を持たず、買取や買取保証を率先して行わない立場にあるが、買取という売り方そのものを否定する立場にはない。この点も第6節で明示する。

2. 取引費用の経済学の構造

本節では、以下の議論で使う概念を整理する。不動産の話は一度離れ、理論の側だけを見る。ここで押さえるのは三点である。市場を使うことに費用がかかるということ、その費用の大きさが取引の性質によって変わるということ、そして費用の大小が組織のかたちを決めるということである。

2.1 コース——市場を使うことの費用

コースの問いは、企業の内部で行われていることが市場でも行えるはずだ、という観察から始まる。ある部品を自社で作るか外から買うかは、原理的には価格を比べれば決まる。それなのに現実の企業は、多くの活動を市場から切り離して内部に抱え込む。コースはその理由を、価格機構の利用には費用がかかるからだと説明した。関連する価格が何であるかを知る費用、取引ごとに交渉して契約を結ぶ費用。これらが無視できない大きさを持つとき、企業という組織のほうが安く済む。

重要なのは、コースがこれを程度の問題として扱った点である。内部で処理する費用も規模が大きくなれば増えていく。企業の境界は、市場を使う費用と内部で処理する費用が釣り合うところに引かれる。境界は固定された線ではなく、費用の変化に応じて動く。この可動性が、仲介の存在理由を論じるときの基本的な視角になる。

コースは1960年の「社会的費用の問題」で、この考えを権利の配分にまで広げた。取引費用がゼロであれば、権利が誰に与えられていても当事者間の交渉で効率的な結果に到達する——という命題は後にコースの定理と呼ばれた。しかしコース自身の主眼は、取引費用がゼロでない現実の世界では、権利の初期配分と制度の設計が結果を左右する、という点にあった。制度は費用を減らすために存在する。この含意が、宅地建物取引業法という規制の読み方を変える。

2.2 ウィリアムソン——費用を生む三つの属性

コースの着想を、どのような取引で費用が大きくなるかという形に具体化したのがオリヴァー・ウィリアムソンである。1975年の『市場と企業組織』と1985年の『資本主義の経済制度』で示された枠組みは、二つの行動仮定と三つの取引属性からなる。行動仮定は、人間の合理性に限界があること(限定合理性)と、機会があれば自己に有利な情報操作を行いうること(機会主義)である。この二つが揃うと、あらゆる事態を書き尽くした契約は作れず、隙間に付け込む余地が残る。

取引属性は三つある。第一に資産特殊性。その取引のためだけに価値を持ち、他へ転用すると価値が大きく落ちる資源が投じられるほど、当事者は相手に縛られる。第二に不確実性。将来何が起きるか分からないほど、契約に書けない部分が増える。第三に頻度。同じ相手と繰り返す取引では、関係を維持するための仕組みに投資する意味が生まれるが、一回限りの取引ではその投資が回収できない。

資産特殊性が高く、不確実性が大きく、頻度が低い取引ほど、市場での一回限りの契約は不安定になる。相手が投資を済ませた後で条件を吊り上げる余地が生まれるからである。これはホールドアップ問題として知られる。ウィリアムソンの結論は、こうした取引はより強い統治構造——長期契約、第三者による仲裁、あるいは組織への内部化——を必要とする、というものであった。

不確実性
一回限り
条件変更の危険
書き尽くせない将来と、引き返せない位置まで進んだ当事者。この二つが重なるところで、相手が条件を変える余地が生まれる。

2.3 費用の三分類

取引費用を実際に数えるには、分類が要る。広く使われているのは、ダールマンが1979年の論文で整理した三分類である。以下では本稿を通じてこの区分を用いる。

  • 探索と情報の費用——取引の相手を見つけ、相手の条件と財の質を知るためにかかるもの
  • 交渉と意思決定の費用——条件を詰め、合意に到達し、それを文書にするためにかかるもの
  • 監視と履行強制の費用——合意が守られているかを確かめ、守られなかったときに回復させるためにかかるもの

この三分類の利点は、費用の発生時点が異なることを可視化できる点にある。探索の費用は取引が成立する前に、監視と履行強制の費用は成立した後に発生する。前者は空振りに終わっても消えず、後者は取引が終わってからも尾を引く。売主が金額として意識するのは合意の瞬間の報酬だけだが、費用の実体は取引の前後に長く広がっている。

註:スティグラーは1961年の「情報の経済学」で、価格に分布がある市場では買い手が探索を続けるかどうかを費用と期待利得の比較で決めることを示した。探索が有限で打ち切られる以上、成立した取引が最良の相手との取引である保証はない。

3. 不動産売買に発生する費用を分解する

前節の三分類を、一件の不動産売買に当てる。目的は費用の総額を推定することではなく、どの費用が、いつ、誰の手元で発生するかを特定することである。負担の所在が分かれば、仲介が何を肩代わりしているのかも見えてくる。

3.1 探索と情報の費用

売主にとっての探索は、その物件を買う可能性のある人を見つける作業である。磐田市の人口は163,224人、世帯数は72,421世帯(磐田市「磐田市の人口 令和8年度」、2026年7月末現在)、森町の人口はおよそ15,900人(2026年4月1日時点)である。このうち今この時期に、この価格帯で、この地区の住宅を探している世帯となると、同時に存在する数は相当に小さい。母集団が小さいほど、一人を見つける費用は上がる。

情報の費用は探索と対になる。買主は、境界標があるか、建て替えができるか、雨漏りの履歴があるか、浸水想定区域に入るかを確かめなければならない。売主の側にも同種の費用がある。相手が代金を用意できるのか、融資の見込みはあるのか。いずれも申告を信じるだけでは足りず、書類と現地で裏を取る必要がある。

見落とされやすいのは、売主が自分の財について負う情報費用である。中古車の売主は事故歴を知っているが、不動産の売主は、自分の土地の筆界がどこにあるか、都市計画法上どの区分に置かれているかを知らないことが多い。磐田市では市の都市計画の資料上、総人口のおよそ45%が市街化調整区域に居住しているとされる。建て替えの可否が買主の住宅ローン審査に直結する以上、この確認を飛ばすことはできない。売主は自分の財を売るために、まず自分の財を調べる費用を負う。

調べる
書類を集める
時間がかかる
探索と情報の費用は取引が成立する前に発生し、成立しなくても消えない。売主は自分の財を調べる費用も負っている。

3.2 交渉と意思決定の費用

候補が現れた後に発生するのが交渉の費用である。価格、引渡し時期、残置物の扱い、境界の明示、契約不適合責任の範囲、手付の額。論点は多く、しかも相互に絡む。価格を下げる代わりに引渡しを遅らせる、責任を免除する代わりに価格を据え置くという交換が成り立つため、一つの論点だけを切り出して決めることができない。

この費用は、当事者が直接向かい合うほど大きくなりやすい。売却は金銭以外の意味を帯びるからである。相手からの指摘が財の欠点の指摘として受け取られると、交渉は感情の応酬に転じる。合意した後は、それを文書にする費用が続く。特約と容認事項という形で標準的な条項に収まらない事情を書き込む作業は、限定合理性が最も露骨に現れる場所であり、何を書き何を書かないかを決めること自体が費用のかかる意思決定である。

3.3 監視と履行強制の費用

契約から決済までの間には、買主の融資承認、抵当権の抹消、境界の明示、残置物の処理といった条件が並ぶ。売主はこれらが予定どおり進んでいるかを確かめ続けなければならず、怠れば決済日の直前に不履行が判明する。決済当日には、より鋭い形で問題が現れる。売主は代金を受け取ってから登記を渡したい。買主は登記が移ってから代金を払いたい。民法533条の同時履行の抗弁はこの対立を法的に整理するが、対立そのものを消しはしない。

引渡し後にも費用は残る。2020年施行の改正民法により、瑕疵担保責任は契約不適合責任へと再構成された。個人売主は特約で責任を制限できるが、知りながら告げなかった事項には免責が働かない。契約後に発覚した不具合をめぐる交渉、場合によっては調停や訴訟。発生確率は低くとも、発生したときの費用は大きい。取引費用の評価には、この期待値も含めなければならない。

費用の種類発生の時点具体的な中身主に負担する側
探索と情報売り出し前〜売却中買主候補を見つける、法令・境界・履歴を調べる、相手の資力を確かめる売主と買主の双方
交渉と意思決定候補が現れてから契約まで価格と条件の詰め、特約の設計、契約書の作成売主と買主の双方
監視と履行強制契約から決済、引渡し後まで融資・抹消・境界明示の進行確認、決済の同時履行、契約不適合への対応主に売主

この表から読み取るべきは、費用が取引の全期間に分散していることである。売主が意識しやすいのは契約の瞬間だが、費用の重心はその前後にある。仲介の機能を評価するときも、契約の場に立ち会うことではなく、前後の期間に何をしているかを見るべきことになる。

4. 個人間売買はなぜ広がらないか

前節の分解を踏まえて、本節の問いに入る。売主と買主が直接取引すれば報酬は不要になる。それでも個人間売買が例外にとどまるのはなぜか。よく語られるのは手続きが難しいからという説明だが、これは弱い。難しいだけなら、司法書士と行政書士に個別に依頼すれば足りるはずである。費用構造の側から見ると、別の理由が浮かび上がる。

4.1 買主の側の費用が、売主の受け取る価格を規定する

第一の理由は、費用が売主だけの問題ではないことにある。個人から直接買う買主は、宅地建物取引業者による重要事項説明を受けられない。宅地建物取引業法35条の説明義務は業者に課されたものであり、業者が関与しない取引では発動しない。買主は、法令上の制限やインフラの整備状況を自分で調べるか、調べないまま買うかの二択を迫られる。

調べれば費用がかかり、調べなければリスクを負う。いずれにせよ買主の実質的な負担は増え、買主は増えた負担を価格から差し引こうとする。ここが要点である。売主が節約したはずの報酬は、そのまま売主の手元に残るとは限らない。取引費用は当事者のどちらかに固定されるものではなく、交渉を通じて価格に転嫁される。

この構造は、住宅ローンを使う買主でとりわけ強く現れる。金融機関は融資の審査にあたり、物件の担保価値と法的な適格性を確認する資料を求める。当事者だけで作成した資料が、その水準を満たすとは限らない。買主が融資を組めなければ、買主候補は現金で購入できる層に絞られ、母集団が縮めば探索の費用は上がる。

4.2 情報を載せる器が、当事者には開かれていない

第二の理由は、探索の費用を下げる仕組みへの接続性である。指定流通機構、いわゆるレインズは、宅地建物取引業法に基づいて整備された物件情報の共有基盤だが、登録も閲覧も会員である宅地建物取引業者に限られる。個人が自分の物件を直接載せることはできない。不動産ポータルサイトの多くも、掲載主体を業者としている。

この設計は、業者の情報独占を目的としたものではなく、掲載情報の真正性を担保する仕組みとして理解できる。所有者でない者が勝手に物件を掲載する事態を防ぐには、免許を持ち行政の監督を受ける主体に掲載責任を負わせるのが簡便である。真正性という便益と引き換えに、個人が探索の基盤に乗れないという費用が生じている。制度は費用を減らすと同時に、別の費用を作る。

個人が使える経路がないわけではない。自治体の空き家バンクは、個人が直接登録できる代表的な仕組みである。磐田市は2021年4月1日に空き家バンクを開設しており、森町も定住推進課が空き家・空き地バンクを運営している。ただし閲覧者層は移住や二拠点居住を検討する人に偏りやすい。器が存在することと、その器に買主が集まっていることは別の問題である。

4.3 同時履行という難所

第三の理由は、監視と履行強制の費用に関わる。不動産の決済は、代金の支払と所有権移転登記、抵当権抹消、鍵の引渡しが同時に行われなければならない。どれか一つが先行すると、先行した側が相手の不履行に対して無防備になる。金額が大きいため、この無防備さは致命的な結果を招きうる。

ウィリアムソンの言葉でいえば、これは資産特殊性が極端に高い局面である。決済のために売主が用意した抹消書類は、その取引でしか価値を持たない。互いに引き返せない位置まで来たところで、相手が条件を変更してくる可能性が最大化する。実務が司法書士の立会いと金融機関の窓口という段取りを固定化してきたのは、この局面の費用を制度的に押し下げるためである。

登記と鍵
代金
同時に動かす
決済は代金と登記を同時に動かす必要がある。先に渡した側が無防備になるため、この一点に取引費用が集中する。

4.4 空振りの費用を誰が負うか

そして第四に、本稿が最も重視する理由がある。取引費用の多くは、成立しなかった接触に対して発生する。二十人が資料を請求し、五人が内覧に来て、二人が条件を持ち帰り、一人が申し込み、その申込が融資否認で流れる。この過程で費やされた時間と支出は、成立しなかった以上どこからも回収されない。

個人間売買では、この空振りの費用を売主が全額、しかも現金と時間の両方で負担する。仲介を通す場合、空振りの費用は成約するまで業者側にとどまり、成約時の報酬でまとめて回収される。売主から見れば、これは費用の平準化であり、成約しなかった場合の損失を業者に移転する仕組みでもある。報酬の高低を論じる前に、それが何のリスクを引き受けた対価なのかを確認する必要がある。

註:個人間売買が不合理だという主張ではない。隣地の所有者に売る、親族に譲る、借主が買い取るといった、相手が最初から特定されている取引では探索の費用がほぼゼロになる。取引費用の理論が示すのは、費用の大きい局面が残っているかどうかで判断せよ、ということである。

5. 仲介手数料は何の対価か

前節で、個人間売買が広がらない理由を費用構造から説明した。本節では逆側から見る。売主が支払う報酬は、いったい何を買っているのか。労働時間の対価だと考えると、報酬額と作業量が対応しない場面が多すぎて説明がつかない。取引費用の枠組みを使うと、別の像が現れる。

5.1 成功報酬という設計の意味

媒介の報酬は成功報酬である。売買が成立しなければ、原則として支払は発生しない。宅地建物取引業法34条の2に基づく媒介契約の実務でも、通常の範囲を超える特別な依頼による広告費などを除き、成約に至らなかった場合の費用請求は行われないのが通例である。当たり前のものとして受け止められがちな設計だが、費用の観点からは強い含意を持つ。

成功報酬制のもとでは、第4節でみた空振りの費用が、いったん業者の側に蓄積する。資料の作成、写真の撮影、法令の調査、内覧の立会い、問い合わせへの応答。これらは成約しなければ回収されない。つまり売主は、売れなかったときの費用負担を業者に移し、売れたときにまとめて支払う契約を結んでいる。これは労務の購入ではなく、リスクの移転を含む取引である。

この移転には副作用がある。回収が成約に依存する以上、業者には早く成約させる誘因が働く。価格を上げる努力より、価格を下げてでも決める努力のほうが、期待値の計算では有利になりうる。成功報酬という設計それ自体が、費用の平準化と誘因の歪みを同時に生んでいる。

5.2 上限規制は何を防いでいるか

媒介の報酬には法定の上限がある。宅地建物取引業法46条を受けた国土交通大臣の告示(昭和45年建設省告示第1552号)が、代金の額に応じた上限を定めている。売買代金が400万円を超える場合、依頼者の一方から受け取れる報酬の上限は代金の3パーセントに6万円を加えた額に消費税相当額を加えたものである。低廉な空家等の売買については、現地調査等の費用を勘案した特例が別に定められている。

上限規制の経済的な意味は、交渉の費用の削減にある。報酬の水準を毎回ゼロから交渉することにすれば、それ自体が取引費用になる。しかも売主は生涯に一、二度しかこの交渉を行わないのに対し、業者は日常的に行う。頻度が非対称な場面で交渉に委ねると、慣れた側に有利な結果が積み上がりやすい。上限の法定は、この非対称を制度で埋める措置として読める。

ただし上限は上限であって、定価ではない。実務ではしばしば上限額がそのまま提示されるため、定価と誤解されやすい。売主の側からは、その物件でいくらの報酬になるのか、なぜその額なのかを、媒介契約を結ぶ前に金額で確認できる。確認する行為に費用はかからないのに、確認されないまま進む取引が多い。制度が用意した余地が使われていないだけである。

多数の接触
束ねる
成約時に支払う
成立しなかった接触に要した費用は、成約するまで業者の側にとどまる。報酬は労務の対価であると同時に、売れなかった場合の負担を移す対価でもある。

5.3 束ねることの経済

第三の機能は、費用の束ね方にある。第3節で分解した費用は、種類ごとにばらばらの専門性を要する。法令の調査、価格の推定、広告の設計、交渉の進行、契約書の作成、決済の段取り。これらを個別に外注すれば、依頼先を探す費用と、依頼先どうしの調整費用が新たに発生する。一つの主体に束ねることで、この調整費用が内部化される。

コースの企業論と同じ構図である。個々の作業を市場で調達するより一つの組織に抱えたほうが安くつくとき、活動は組織の内部に移る。媒介は、売却という一つの案件に付随する多数の細かい取引を一括して引き受ける器であり、報酬には束ねる機能に対する対価が含まれる。ただし束ねた主体が各分野で最も優れているとは限らない。境界の測量、建物状況調査、税務の判断といった、専門職に直接依頼したほうが質が上がる領域は残る。媒介が束ねるべきなのは、調整の失敗が取引全体を壊す部分——工程の順序と期限の管理——であって、専門的な判断そのものではない。

5.4 それでも高いと感じられる理由

以上の説明は、報酬が正当だという主張ではない。売主が報酬を高いと感じるのには理由がある。取引費用は目に見えないからである。売主が観察できるのは、内覧に立ち会う姿と、契約書を読み上げる姿だけであり、成立しなかった十九件の接触も、事前に潰したリスクも観察できない。避けられた損失は、避けられたがゆえに数えられない。

この観察不可能性はサービス業一般に共通する困難だが、不動産では取引頻度の低さがそれを増幅する。比較対象を持たない売主は、費用の大きさを自分の経験から推定できない。だからこそ、業者の側が何をしたかを数えられる形で示す責任が生じる。問い合わせ件数と内覧件数を分けて報告する、指定流通機構への登録を証する書面を渡す、調査した項目と結果を書面に残す。見えない費用を見える形に変える作業は、それ自体が取引費用を下げる行為である。

6. 仲介が生む費用と、統合という代替

ここまでの議論は、仲介を費用の節約装置として描いてきた。しかしそれだけでは片手落ちである。取引費用を節約するために置かれた主体は、それ自体が新しい取引費用を生む。本節ではその費用を数え、次いで買取という別の統治構造を対置し、最後に技術による代替可能性を検討する。

6.1 代理人を置くことで生まれる費用

売主が仲介に依頼するとき、売主は自分の利益に関わる判断の一部を他人に委ねる。委ねた相手が自分の利益のために動くとは限らない。この構図から生じる費用は、監視の費用、拘束の費用、そしてそれでも残る損失の三つに分けて論じられてきた。媒介関係でも同じ三つが観察できる。

監視の費用は、売主が業者の活動を確かめるためにかかる。宅地建物取引業法34条の2は、専任媒介契約では2週間に1回以上、専属専任媒介契約では1週間に1回以上の業務処理状況の報告を義務づけ、指定流通機構への登録も専任で7日以内、専属専任で5日以内としている。監視費用を制度で肩代わりする仕組みだが、報告が定型的な文面にとどまれば、義務は果たされても情報は届かない。

残余の損失として最も論じられてきたのが、同一業者が売主と買主の双方から報酬を得る構造である。双方から受け取れる局面では、他社が連れてくる買主より自社の買主を優先する誘因が働きうる。この誘因が実際に働くかは、地域での評判の重みと繰り返し取引の有無によって変わる。取引費用の理論から言えば、頻度が高く評判が資産になる主体ほど、機会主義的な行動の期待費用は大きくなる。

6.2 買取——垂直統合として読む

仲介以外の統治構造もある。売主が業者に直接売り、業者が自ら買主となる形態、いわゆる買取である。これはウィリアムソンの枠組みでは垂直統合に相当する。市場での取引を組織の内部に取り込むことで、探索の費用と交渉の相手方リスクを一挙に消す選択である。

統合によって節約される費用ははっきりしている。買主を探す期間が不要になり、内覧の負担が消え、融資否認による白紙解除の可能性がなくなり、決済日を売主の期限に合わせやすくなる。第4節でみた空振りの費用も発生しない。期限が動かせない売却では、この節約が実質的な価値を持つ。

他方で、統合には代償がある。買い取る側は、保有期間の金利と管理費、再販時の経費、価格が動くリスク、目標とする利益を、提示価格から差し引く。売主が節約した取引費用は消滅したのではなく、価格の中に移し替えられている。加えて、査定する主体と支払う主体が同一になるため、査定額を低く付けるほど自社が得をする関係が生じる。情報の非対称は、統合によって解消されるのではなく、別の場所に移る。

当社は自社で買い取る事業を持たず、買取や買取保証を率先して行わない。理由は倫理ではなく構造にある。査定額が支払額と一致する組織では、低く見積もる誘因を規範だけで抑えることになる。相反する事業を持たないという構造的な分離のほうが費用が安いと判断しているにすぎない。買取という売り方そのものを否定するものではなく、期限が支配的な局面では合理的な選択になりうる。その場合も当社は買主とならず、同一の条件を複数の買取会社へ同時に示して比較していただく形をとる。

比較
時間
手取り
統合は時間の費用を消すが、その分を価格に織り込む。仲介と買取の比較は、金額と期間を同じ土俵に載せてから行う。
観点個人間売買媒介(仲介)買取(垂直統合)
探索の費用売主が全額を負担業者が立て替え、成約時に回収発生しない
交渉の相手買主本人と直接業者を介する買主である業者と直接
空振りのリスク売主が負う主に業者が負うほぼ発生しない
価格の水準買主の費用増が値引きに転化市場での競争に委ねる諸経費と利益が差し引かれる
残る非対称双方に情報不足業者と売主の間査定者と支払者が同一

6.3 技術はどの費用を削るか

近年の技術は、取引費用の一部を明確に削っている。取引価格情報の公開、電子契約、オンラインでの内見、重要事項説明の非対面化。これらが減らすのは、主に情報の伝達と書類の授受にかかる費用である。国土交通省の不動産情報ライブラリのような公開データベースは、かつて業者の内部にしかなかった成約価格の情報を、売主が直接参照できる形に変えた。

他方で、削れていない費用がある。現地固有の判断——境界標の位置、隣地との経緯、建て替えの可否、水路や私道の扱い——は、標準化された情報として流通しにくい。合意形成の費用も同様で、相続人が三人いる案件で誰がいつ何を決めるかという調整は、様式を電子化しても軽くならない。資産特殊性が高く文書化しにくい情報を扱う局面ほど、技術による代替は進みにくい。情報の伝達費用が下がるほど、単に情報を持っていることの価値は減り、残るのは現地を見て判断すること、調整を進めること、工程の順序と期限を管理することである。仲介が節約する費用の中身は、時代とともに移動する。

7. 売主の実務への含意

理論を実務に落とす。取引費用の枠組みが売主に与える指針は一つに集約できる。費用が最も大きくなる局面を特定し、そこを先に潰せ、ということである。以下の順序には理由がある。前の工程の結果が、後の工程の費用を決めるからである。

7.1 売り出す前に、費用の発生源を潰す

第3節でみたとおり、売主は自分の財について情報費用を負っている。ここを未処理のまま売り出すと、費用は後の工程で数倍になって現れる。登記事項証明書と公図を取り、筆の数と地目を確認する。現地に境界標があるかを見る。都市計画の区分と建て替えの可否を行政の窓口で確認する。農地が混じっていれば農業委員会で区分を調べる。

これらを後回しにした場合の費用は、金銭より時間の形で現れる。買主の融資審査の段階で建築不可が判明すれば、それまでの数か月が失われ、市場には一度出て戻った物件という履歴が残る。時間の損失は価格の損失より回復が難しい。前倒しの調査は、支出を増やしているように見えて、期待費用を減らしている。

7.2 媒介契約を、費用の配分表として読む

媒介契約は、依頼の形式を選ぶ手続きであると同時に、どの費用を誰が負担するかを決める文書でもある。専属専任・専任・一般の三類型は、売主が差し出すもの(依頼先の独占)と受け取るもの(登録義務・報告義務・活動の集中)の交換比率が違う。取引費用の観点からは、報告と登録の義務が監視費用を軽くする装置として働く点が重要になる。

契約を結ぶ時点で、次の事項を書面で確認しておくと、後の監視費用が下がる。いずれも制度が用意している範囲の中にあり、追加の支出を伴わない。

  • 指定流通機構への登録を証する書面を受け取る(登録の有無を売主自身が確認できる状態にする)
  • 業務処理状況の報告に、問い合わせ件数と内覧件数を分けて記載してもらう
  • 内覧後に買主側から出た指摘の内容を、要約でよいので伝えてもらう
  • その物件での報酬の額と、その根拠となる計算を、金額で確認しておく
  • 広告費など、報酬とは別に請求されうる費用の範囲を先に取り決めておく
  • 価格を見直す判断を行う日を、売り出し前に日付で決めておく
先に調べる
配分を決める
工程で管理
調査を前倒しし、費用の配分を契約時に決め、工程として管理する。取引費用の理論が売主に与える指針はこの三つに尽きる。

7.3 個人間売買を選ぶ場合の最低条件

第4節で述べたとおり、個人間売買が不合理だという結論にはならない。判断の基準は、費用の大きい局面が残っているかどうかである。相手が最初から特定されていて探索の費用がほぼゼロになる場合——隣地の所有者、借主、親族——は、条件がそろいやすい。

ただし探索の費用が消えても、監視と履行強制の費用は残る。代金と登記を同時に動かす段取りは、当事者だけで組み立てるには難所が多い。決済に司法書士を入れること、契約書に特約として引渡しの状態と契約不適合責任の範囲を明記すること、この二点は費用を払ってでも確保する価値がある。親族間の売買では、価格が著しく低い場合に贈与とみなされる論点もあり、税務の確認は別途必要になる。

7.4 買取を検討する場合の比較の型

期限が動かせない売却では、買取が合理的な選択になりうる。その場合も、比較の型を作れば判断は可能である。まず、その相手がその取引の買主なのか、買主を探す仲介なのかを確認する。この一点で提示額の意味が変わる。仲介の査定額は市場で目指す金額であり、買取の提示額は支払う金額である。

次に、提示額を手元に残る金額へ直す。仲介であれば報酬と諸費用を差し引き、買取であれば報酬はかからない代わりに、再販経費と保有リスクと利益が価格に織り込まれていることを前提に置く。さらに、受け取る時期の差を金額に換算する。三か月早く受け取ることの価値は、売主が直面している借入金利や機会費用で評価できる。時期の差を無視した比較は、比較になっていない。

最後に、同一の条件を書いた資料を複数の買取会社へ同時に示す。条件が揃っていなければ金額は比較できず、揃えること自体が探索費用を下げる操作になる。買取を選ぶ場合でも、売主が市場に対して行える働きかけは残っている。

8. 結論と今後の課題

本稿の問いは、なぜ仲介業者が存在するのか、というものであった。取引費用の経済学を手がかりに得た答えを、三つの命題にまとめたうえで、本稿の限界と、別稿に委ねる論点を述べる。

8.1 三つの命題

第一に、仲介が節約しているのは労力ではなく、取引が壊れる確率と、壊れたときに失われる時間である。個人間売買が例外にとどまるのは、当事者に知識や能力が欠けているからではない。探索の費用が売主に集中し、買主側の費用増が値引きに転化し、決済の同時履行という難所が残るという、費用構造そのものに理由がある。報酬を払わない選択が、そのまま手取りの増加になるとは限らない。

第二に、成功報酬という設計は、費用の平準化とリスクの移転を同時に行っている。成立しなかった無数の接触に要した費用は、成約するまで業者の側にとどまる。売主はその負担を移す対価として報酬を支払っている。この理解は、報酬を作業時間で割って高低を論じる見方を退ける。ただし同じ設計が、価格を上げる努力より早く決める努力を選ばせる誘因も生む。制度は費用を減らすと同時に、別の費用を作る。

第三に、統治構造の選択——個人間売買か、媒介か、買取か——は、優劣ではなく費用の配分の問題である。買取という垂直統合は、探索と空振りの費用を消す代わりに、その分を価格へ織り込み、査定者と支払者が同一になるという新しい非対称を生む。期限が支配的な局面ではこの交換が合理的になりうる。判断の基準は、自分の案件でどの費用が最も大きいかを特定できているかどうかにある。

8.2 本稿の限界

限界は三つある。第一に、本稿は取引費用の大きさを金額で測っていない。理論の枠組みで費用の所在と発生時点を特定しただけであり、どの費用がいくらかという問いには答えていない。取引費用は定義上、観察が難しい。測定の困難は取引費用経済学が一貫して抱えてきた弱点であり、本稿もそれを免れていない。

第二に、議論の射程が地方都市に偏っている。磐田市や森町のように取引の頻度が低く、比較事例の乏しい市場では、探索の費用が相対的に大きい。取引が厚い都市部では、同じ費用の相対的な重みが変わり、結論の一部は修正を要する。本稿の命題は、薄い市場という条件のもとで読まれるべきものである。

第三に、筆者が媒介を業とする立場にあることの影響を、完全には除去できていない。第6節で仲介が生む費用を扱ったが、重みづけそのものに偏りが残る可能性はある。読者には、本稿の枠組みを筆者の結論から切り離して使うことを勧めたい。費用の分解という道具は、使う者が誰であっても同じ結果を出すはずである。

8.3 別稿に投げる論点

本稿が扱いきれなかった論点を、四つ挙げておく。第一に、依頼人と代理人の関係としての媒介契約の設計。報酬が売買価格に比例する構造が、価格を上げる誘因としてどこまで働くのかは、独立した検討を要する。第二に、探索の過程そのものの理論化。買主が現れるまでの時間をどう設計するかは、探索とマッチングの理論の領域に属する。

第三に、書ききれない条件をどう扱うかという問題。第3節で触れた特約と容認事項の設計は、不完備契約の理論から読み直す価値がある。誰が決める権利を持つかという残余コントロール権の配分として整理すれば、実務の勘所が理論の言葉になる。第四に、買取という垂直統合を組織の側から評価する作業。在庫リスクの内部化と利益相反の内部化を同じ天秤に載せる議論は、経営学の領域で改めて扱われるべきものである。

最後に一点だけ付け加える。取引費用の理論が実務に与える最大の示唆は、費用は消えないという事実の確認にある。誰かが払わずに済ませた費用は、別の誰かが払っているか、価格に姿を変えて残っている。売却の方法を選ぶという行為は、費用をなくす選択ではなく、どの費用を誰がどの形で負うかを選ぶ行為である。この一点を押さえておけば、提示される数字の読み方は変わる。

参考文献

  1. ロナルド・H・コース(1937)「企業の本質」
  2. ロナルド・H・コース(1960)「社会的費用の問題」
  3. オリヴァー・E・ウィリアムソン(1975)『市場と企業組織』(浅沼萬里・岩崎晃訳、日本評論社、1980)
  4. オリヴァー・E・ウィリアムソン(1985)『資本主義の経済制度』
  5. ジョージ・J・スティグラー(1961)「情報の経済学」
  6. カール・J・ダールマン(1979)「外部性の問題」
  7. ダグラス・C・ノース(1990)『制度・制度変化・経済成果』
  8. 宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)第34条の2・第35条・第37条・第46条
  9. 民法(明治29年法律第89号)第533条・第555条・第557条・第562条以下
  10. 国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」
  11. 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額(昭和45年建設省告示第1552号)
  12. 国土交通省「不動産情報ライブラリ」(不動産取引価格情報等)
  13. 磐田市「磐田市の人口 令和8年度」(2026年7月末現在)
  14. 森町「空き家・空き地バンク」(定住推進課 移住交流係)
富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役 大石 浩之

大石 浩之

富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役
宅地建物取引士(静岡県知事 第027186号)

富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役。宅地建物取引士(静岡県知事 第027186号)。静岡県磐田市見付5789番地1で不動産業を営む。

自社で買い取る事業を持たず、仲介一本で売主の側に立つことを事業の前提に置いている。買主になれば「安く買いたい人」になり、同じ口で価格の妥当性を説明できなくなる、という理由による。買取・買取保証という売り方そのものは否定せず、売主が選んだ場合は買主にならずに複数社の見積もりを比較する立場に回る。

同社は不動産業のほか、磐田市内で介護事業を営む。高齢期の住み替え、施設入居、実家の処分という一連の局面に事業として接してきたことが、本シリーズの問題意識の背景にある。

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