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労働経済学

歩合給が営業担当の行動を変える

成果報酬の理論から読む、努力の配分と案件の選び方の歪み

富士ヶ丘サービス株式会社代表取締役 大石 浩之初出 2026.08.23

要旨

売主が向き合うのは会社ではなく一人の担当者である。委任は二段階になっている。上段は売主と宅地建物取引業者のあいだの媒介契約であり、報酬の上限は法令で定められている。下段は業者とその従業員のあいだの雇用契約であり、報酬の作り方は各社が自由に設計する。売主が読めるのは上段だけだが、売主のもとに届く説明と提案は、すべて下段を通ってくる。本稿の問いは、この下段——歩合給という報酬制度——が担当者の何を動機づけているかである。

労働経済学の成果報酬理論は、二つのことを示してきた。第一に、成果に連動する報酬は努力の総量を増やすが、その配分を測れる仕事へ寄せる。ホルムストローム=ミルグロム(1991)の多任務分析が明らかにしたのは、測りにくい仕事が重要な職務では、測れる仕事への誘因をあえて弱くするほうが最適になりうるという逆説であった。第二に、報酬制度は、いま働いている人の行動を変えるだけでなく、誰がその職に就き誰が残るかを決める。ラジアー(2000)はこれを誘因効果と選抜効果として分離した。

本稿はこの二つの経路を不動産営業に当てる。会社の報酬が売買価格に比例し、担当者の歩合がその報酬に比例するとき、価格を上げる努力の見返りは二段階で薄まり、件数を増やす努力が相対的に有利になる。さらに、期間ごとの目標と段階的な歩合率は報酬を成果の非線形な関数にし、どの依頼を引き受けどこに時間を置くかという案件選択そのものを歪める。売主にできるのは制度を変えることではなく、目の前の担当者がどの制度の下にいるかを読むことである。

成果報酬歩合給多任務問題誘因効果選抜効果案件選択

1. はじめに——問題の所在

売主が実際に向き合うのは、会社ではなく一人の担当者である。査定額を説明するのも、内覧に立ち会うのも、値下げを提案するのも、電話をかけてくるのも、名前と顔を持った特定の個人である。ところが売主が結ぶ契約は、その個人とではなく会社と結ぶものであり、担当者がその会社からどのような形で報酬を受け取っているかは、媒介契約書のどこにも書かれていない。

委任は二段階になっている。上段は売主と宅地建物取引業者のあいだの媒介契約であり、報酬の上限は宅地建物取引業法に基づく告示で定められている。下段は業者とその従業員である担当者のあいだの雇用契約であり、報酬の作り方は各社が自由に設計する。売主が読めるのは上段だけである。しかし売主のもとに届く説明・提案・見通しは、すべて下段を通過して出てくる。

上段の誘因構造については別稿で論じた。売買価格に比例する媒介報酬は、価格を上げる誘因としては弱く、早期に成約させる誘因としては強い——それが前稿の結論であった。本稿はその一段下に降りる。会社が受け取った報酬を担当者にどう分配するかという社内の制度が、担当者の努力の向け先と、そもそもどの依頼を引き受けどこに時間を置くかという選択に、何をもたらすのか。

この問いを長く扱ってきたのは、契約理論よりもむしろ労働経済学である。出来高給・歩合給・成果連動報酬が働き手の行動をどう変えるかは、この分野が半世紀にわたって理論と実証の両面から追いかけてきた主題であった。本稿はその蓄積のうち三つの柱——ラジアー(2000)による誘因効果と選抜効果の分離、ホルムストローム=ミルグロム(1991)の多任務分析、業績尺度と真の目的の乖離をめぐる議論——を、不動産の売却仲介という職務に当てる。

売主
会社
担当者
委任は二段階になっている。売主が読めるのは上段の媒介契約だけで、会社と担当者のあいだの報酬制度は契約書のどこにも書かれていない。

先に結論を述べておく。歩合給は努力の総量を増やす。この点について労働経済学の知見はおおむね一致している。問題は総量ではなく配分である。担当者が同時に担う仕事のうち報酬に連動するのは成約という一つの結果だけであり、そこに連動しない仕事——価格を粘ること、売主に不利な見通しを早く伝えること、急がなくてよい売主を急がせないこと——には、努力を割く理由が制度上どこにも用意されていない。

もう一つの結論は、さらに射程が長い。報酬制度は、いま働いている人の行動を変えるだけでなく、どのような人がその職に応募し、どのような人が残るかを決める。ラジアーはこの二つを誘因効果と選抜効果と呼んで切り分けた。売主の前に座っている担当者は、その会社の報酬制度が長い時間をかけて選び出した人物である。個々の行動を観察するには限界があるが、制度が誰を選ぶかを知れば、観察できない部分を推し量る手がかりになる。

以下、第2節で成果報酬の理論を数式なしで再構成する。第3節で不動産営業の報酬制度を三類型に整理し、価格に対する報酬の傾きが二段階で薄まる構造を示す。第4節で努力配分の歪みを、第5節で案件選択の歪みを扱う。第6節を選抜効果に充て、第7節で売主が実際にできることに落とし、第8節で本稿の限界と残された課題を述べる。

なお筆者は静岡県磐田市で不動産の媒介を業とする者であり、本稿が論じるのは自社の設計上の選択でもある。報酬制度をどう組むかは、顧客からは見えないところで顧客への説明の質を規定している。見えないものを論じる以上、書く側の立場は先に明示しておく。

2. 成果報酬の理論——労働経済学が示してきたこと

議論の土台を先に固める。成果報酬をめぐる通俗的な理解は、二つの極のあいだを揺れている。一方には「成果に応じて報いるのが公正であり、働き手はよく働くようになる」という素朴な肯定があり、他方には「成果主義は職場を荒らす」という素朴な否定がある。労働経済学が積み上げてきたのは、そのどちらでもない、条件つきの命題である。

2.1 誘因とリスクのあいだにあるトレードオフ

出発点は単純な事実にある。雇い主は働き手の努力そのものを観察できないが、成果はある程度まで観察できる。であれば成果に報酬を連動させればよい——ここまでは自然である。しかし成果は努力だけで決まるのではない。市況、担当した物件の性質、たまたま現れた買主の事情といった、本人にはどうにもならない要因が混ざる。成果に報酬を連動させることは、その運の部分まで働き手に負わせることを意味する。

危険を避けたい働き手は、変動する報酬を嫌う。同じ期待額であれば、確実な固定給のほうを選ぶ。したがって歩合制を敷く会社は、そのリスクを引き受けてもらう分だけ高い期待報酬を用意しなければならない。危険の伴う職業には割増しの賃金が必要だという指摘はアダム・スミス(1776)にまでさかのぼるが、現代の契約理論はこれを誘因の費用として定式化した。

ホルムストローム=ミルグロム(1987)は、努力が長期にわたって連続的に投入される状況で、最適な報酬契約が成果の線形関数——固定部分と歩合部分の和——になることを示した。この枠組みが与えるのは、歩合率をどこに置くかという問いへの答え方である。歩合率を上げれば努力は増えるが、働き手が負うリスクも増え、その補償のために総人件費が上がる。最適な歩合率はゼロでも1でもなく、両者が釣り合う中間にある。

誘因の強さ
リスク負担
釣り合う点
歩合率を上げれば努力は増えるが、働き手が負うリスクとその補償費用も増える。最適な歩合率はゼロでも全額でもなく中間にある。

2.2 誘因効果と選抜効果は別のものである

成果報酬の効果を測るとき、長く混同されてきた二つの経路がある。ラジアー(2000)は、自動車ガラスの交換を業とする企業が時間給から出来高給へ切り替えた事例を、切り替えの前後で同じ働き手を追跡できるデータによって分析した。生産性は明確に上昇した。彼が行ったのはその先である。上昇分を、もとから在籍していた働き手が働き方を変えた分と、働き手の顔ぶれが入れ替わった分とに分解した。

前者が誘因効果である。同じ人が、報酬の作り方が変わったことで行動を変える。後者が選抜効果である。出来高給を魅力に感じる人が新たに応募し、その制度の下で稼げない人が去っていく。ラジアーの分析では、生産性の上昇のうち相当の部分——報告ではおよそ半分——が後者に帰せられた。制度は人を動かすだけでなく、人を入れ替える。

この分離が本稿にとって決定的であるのは、二つの効果が現れる速さと持続性が違うからである。誘因効果は制度を変えた翌月から現れ、制度を戻せば消える。選抜効果は採用と退職を経由するため数年かかって蓄積し、制度を戻してもすぐには消えない。ある会社の担当者の顔ぶれは、その会社が過去に敷いてきた報酬制度の沈殿物である。

2.3 多任務——測れる仕事へ努力が寄る

ホルムストローム=ミルグロム(1991)は、働き手が複数の仕事を同時に担う場合を扱った。彼らが示したのは、測りやすい仕事と測りにくい仕事が併存するとき、報酬を測りやすい仕事に強く連動させると、測りにくい仕事への努力がかえって減るという逆説である。働き手の時間と注意力は有限であり、報われる方向へ配分し直されるためである。

この分析からは、直感に反する含意が導かれる。測りにくい仕事のほうが組織にとって重要である場合、測れる仕事への誘因もあえて弱くしておくほうが望ましい。固定給は、誘因を欠いた怠慢な制度ではなく、多任務の職務における合理的な解でありうる。逆に、片方の仕事だけを強く報いる制度は、その仕事の生産性を上げながら、全体としては損失を出しうる。

2.4 業績尺度は目的そのものではない

ベイカー(1992)が整理したのは、報酬に用いる業績尺度が、組織が本当に望んでいるものの代理変数にすぎないという点である。両者の相関が完全でない限り、尺度を強く報いるほど、真の目的からの乖離は拡大する。尺度が良いほど強い誘因が使え、尺度が粗いほど誘因は弱くせざるをえない。カー(1975)が「Aに報いながらBを望む」愚かさとして戯画的に述べたのも同じ事態である。プレンダーガスト(1999)は一連の理論と実証を概観し、成果報酬の効果が職務の性質に強く依存することを確認している。

註:本稿は成果報酬の理論を最適契約の厳密な導出としてではなく、力の働く方向を特定する枠組みとして用いる。歪みを抑えるための人事制度上の補正手段——多面的な評価、チーム単位の評価、顧客評価の組み込み——は人的資源管理の主題であり、別稿に譲る。

3. 不動産営業の報酬はどう作られているか

理論を当てる前に、対象の輪郭を描いておく。ここで注意すべきは、各社の報酬制度が公表される性質のものではないという点である。以下は業界に共通する制度の型を、その論理的な骨格において記述したものであり、特定の会社の実際の率を述べるものではない。数値を挙げる場合は、すべて仮に置いた数字であることを明示する。

3.1 三つの型

営業担当への報酬は、変動部分の大きさによって大きく三つに分かれる。固定給型は月給が定額で、成果は賞与や昇給を通じて緩やかに反映される。混合型は固定給に歩合を上乗せする。歩合専業型——いわゆるフルコミッション——では、固定部分がごく小さいか存在せず、報酬のほぼ全額が成約に連動する。雇用ではなく業務委託の形をとる場合もある。

報酬の型報酬の変動リスクを負う主体強く働く誘因弱くなりやすい仕事
固定給型小さい会社職務の遂行と継続件数を増やす努力
混合型中程度会社と担当者で分担成約の獲得測りにくい説明と助言
歩合専業型大きい担当者成約の獲得と回転手間のかかる案件の引受け

第2節の枠組みで読めば、この並びはリスクと誘因のトレードオフを段階的に配分したものにほかならない。右へ行くほど誘因は強まり、担当者の負うリスクも増える。そして、測りにくい仕事への努力が削られる度合いも増す。どれかが一律に優れているのではなく、職務のうち測れる部分の比重が高いほど右が有利になり、測れない部分の比重が高いほど左が有利になる。

3.2 傾きは二段階で薄まる

ここから本稿に固有の論点に入る。担当者の歩合は、多くの場合、会社が受け取った媒介報酬の額を基礎として算定される。会社の報酬そのものが売買価格に比例している以上、担当者の報酬は価格に対して二重に比例することになる。この二重の連鎖が、価格を上げる努力の見返りを二段階で薄める。

会社の側の傾きは法令から確定できる。報酬告示によれば、売買代金が400万円を超える場合の媒介報酬の上限は、実務上の速算式で売買価格の3パーセントに6万円を加えた額であり、これに消費税が上乗せされる。したがって売買価格が100万円上がったときの会社の報酬の増分は、上限額いっぱいを受領する前提で税込およそ3万3千円である。同じ100万円のうち、およそ96万7千円は売主の手元に残る。

担当者の側の傾きは、これに歩合率を掛けた値になる。仮に歩合率を会社の受領額の1割と置けば、価格が100万円上がったときに担当者の手に増えるのは3千円台である。仮に3割と置いても1万円程度にとどまる。売主にとっての96万7千円と並べると、桁が二つ違う。値上げの交渉に一日を費やす価値があるかどうかを、担当者は自分の側の数字で判断している。

会社の報酬
歩合の率
担当者の増分
価格が100万円上がったときの増分は、会社では税込およそ3万3千円、担当者ではさらにその一部にとどまる。傾きは二段階で薄まる。

3.3 件数の側は薄まらない

対照的なのが件数の軸である。同じ担当者が一件を成約させたとき、歩合が発生するかしないかは断絶的に分かれる。一件が二件になれば歩合はおよそ倍になる。価格の1割増は担当者の報酬をわずかしか動かさないが、件数の倍増は報酬を倍にする。同じ努力の時間をどちらに投じるかという比較において、この差は決定的である。

この非対称は、上段の媒介報酬に既に存在していたものが、下段の歩合制によって増幅された結果である。会社の段階では、価格の傾きが弱いといっても正の値を持っていた。歩合率を掛けることは、その弱い正の傾きをさらに縮める操作にあたる。一方、件数に対する傾きは歩合率を掛けても比例したまま残る。縮む軸と縮まない軸があることが、配分の問題を生む。

4. 誘因効果——努力はどこへ配分されるか

本節では、報酬制度が同一の担当者の行動をどう変えるかを扱う。人が入れ替わる効果は第6節に譲り、ここでは顔ぶれが変わらないという前提を置く。焦点は努力の総量ではなく配分である。担当者の一日は有限であり、複数の売主と複数の物件を同時に担当している。ある売主のために使った一時間は、他の売主のために使えない。

4.1 一人の担当者が同時に担う仕事

売却の媒介という職務は、単一の作業ではない。少なくとも次の仕事が並列している。物件と権利関係を調べること。売り出し価格の根拠を作ること。写真を撮り図面を整え広告を出すこと。問い合わせに応じ内覧を運営すること。買主側の条件を吟味すること。売主に市況と反響を伝えること。売主にとって不利な見通しを、判断が間に合ううちに伝えること。そして、いま売るべきでない売主に売らないという助言をすること。

これらは同じ職務の中に並んでいるが、測りやすさがまったく違う。成約したかどうかは誰の目にも明らかである。内覧を何件運営したかも数えられる。一方、売り出し価格の根拠がどれだけ丁寧に作られたかは、事後にも判定しにくい。不利な見通しを適切な時期に伝えたかどうかは、伝えなかった場合との比較ができないため、そもそも観測の対象になりにくい。

仕事の内容測りやすさ報酬との連動手を抜いたときに見えるか
成約させる高い(成否が明白)直接連動するすぐ見える
内覧・広告を回す中程度(件数を数えられる)間接的に連動する報告があれば見える
価格の根拠を作る低い連動しない見えにくい
不利な見通しを早く伝えるきわめて低い連動しないほぼ見えない
売らない助言をするきわめて低い負に働きうる見えない

表の下二行に注意したい。ここに並ぶ仕事は、測れないだけでなく、成果報酬の下では負の値を持ちうる。いま売らないほうがよいと助言することは、その担当者の当期の歩合を減らす行為である。理論が予測するのは、こうした仕事が意図的に忌避されるということではない。優先順位の低い場所へ、静かに、本人にも自覚されないまま押しやられるということである。

測れる成果
努力の配分
測れない仕事
報酬が測れる成果にだけ連動するとき、有限の時間は測れる側へ配分し直される。測れない仕事が忌避されるのではなく、後回しになる。

4.2 価格に粘る努力と、件数を増やす努力

第3節で見た二つの傾きを、時間配分の問題として書き直す。担当者が同じ一日を、担当中の物件の価格を粘るために使うか、新しい依頼を取りに行くために使うかを比べる。前者が成功して価格が100万円上がったとき、担当者に増えるのは仮の歩合率のもとで数千円から1万円程度である。後者が成功して新規の媒介契約が1件増えたとき、成約に至れば歩合はまるごと1件分増える。

しかも価格を粘る努力は成功確率が低い。買主の予算という外的な制約に阻まれ、努力が結果に結びつくとは限らない。件数を増やす努力も確実ではないが、少なくとも投じた時間と結果の相関は、価格交渉よりは安定している。期待値でも分散でも、件数の側が有利になりやすい。第2節でみたホルムストローム=ミルグロムの逆説が、そのまま現れる配置である。

ここから予測されるのは、価格をめぐる助言が構造的に「決まりやすい水準」へ寄るということである。担当者が不誠実だからではない。同じ時間を投じるなら、そちらのほうが自分の報酬を増やすからである。そして売主の側からは、この配分の変化はほとんど観察できない。売主が見るのは、担当者が自分のために費やした時間だけであり、費やさなかった時間は見えない。

4.3 弱い誘因が合理的になる場合

以上の分析には、実務にとって重要な反転がある。測れない仕事の比重が高い職務では、測れる仕事への誘因をあえて弱くしておくほうが、組織全体としては良い結果を生みうる。固定給型が古い制度だから残っているのではなく、多任務の職務における一つの解でありうるという見方である。

ただしこの選択には費用が伴う。誘因を弱めれば、努力の総量は減りうる。シャピロ=スティグリッツ(1984)が示したように、固定的な報酬の下で怠業を抑えるには、市場水準を上回る賃金と、失うことが痛手になる雇用関係が要る。アカロフ(1982)が贈与交換として描いたように、規範や互酬性が代替することもある。固定給は誘因の問題を消すのではなく、金銭以外の装置に肩代わりさせる設計である。肩代わりが効かなければ、単に怠慢が生じる。

5. 案件選択——どの依頼を引き受け、どこに時間を置くか

前節で扱ったのは、引き受けた案件の中での努力配分であった。本節で扱うのは、その手前にある選択である。担当者は、目の前の依頼を引き受けるかどうか、引き受けた複数の案件のどれに時間を集中するかを、日常的に選んでいる。成果報酬はこの選択にも作用する。しかも努力配分より観察しにくい形で作用する。

5.1 期待値で並べ替えられる案件

歩合の下にいる担当者にとって、一つの案件の価値は、成約したときに得られる歩合の額に、成約する確率を掛けた値として現れる。そして分母には、その案件に費やすことになる時間が置かれる。この単純な計算が、どの案件が前に出てどの案件が後ろに下がるかを決める。

この計算のもとで後ろに下がるのは、次のような案件である。価格が低く歩合の額が小さいもの。共有者が多く合意形成に時間を要するもの。境界が確定しておらず測量の立会いに数か月を要するもの。市街化調整区域にあり、建築の可否を役所で確かめる作業が要るもの。相続人が遠方にいて連絡に手間がかかるもの。買主層が薄く、成約まで年単位を見込むもの。

並べてみると、これらは静岡県磐田市や周辺の町で相続された不動産の特徴と、そのまま重なる。磐田市は市の総人口のおよそ45パーセントが市街化調整区域に住む市であり(磐田市の都市計画資料による)、森町の土地の相場は2026年時点で1平方メートルあたりおよそ26,900円、磐田市の住宅地の公示地価50,086円のおよそ半分の水準である。低廉で、調べる手間が多く、買主層の薄い案件が、地域の売却相談の相当部分を占める。

報酬告示は2024年に改正され、売買価格が800万円以下の宅地または建物については、あらかじめ売主に説明して合意した場合に限り、上限額を30万円と消費税相当額まで引き上げられることとされた。調査の手間に報酬が見合わないという実情への対応であり、趣旨は正当である。ただし担当者の側から見ると、この帯では歩合の基礎そのものが定額に近づく。価格を上げても歩合は増えず、残るのは早く終えるという誘因だけになる。

期間の区切り
案件の選別
後回しの物件
歩合の下では、案件は期待歩合を所要時間で割った値で並べ替えられる。低廉で手間のかかる物件が後ろに下がりやすい。

5.2 目標と段階的な歩合率が生む非線形性

多くの制度では、歩合は一律の率ではなく、期間ごとの目標と段階的な率を伴う。一定の水準を超えた分から率が上がる、あるいは目標を達成した場合に別枠の報奨が出る、といった設計である。この設計は報酬を成果の非線形な関数にする。つまり、同じ一件の価値が、その時点までの積み上がりによって変わる。

オイヤー(1998)は、期間の区切りを持つ非線形の報酬契約の下で、営業担当の行動が期末に偏ることを示した。しきい値の手前にいる者は、期末に近づくほど強く努力し、条件を譲ってでも成立させようとする。すでにしきい値を超えた者は、次の期間へ成果を繰り延べる誘因を持つ。取引の成立時期そのものが、顧客の事情ではなく報酬制度の暦に引きずられる。

ラジアー=ローゼン(1981)が定式化したトーナメント型の報酬——順位に応じて報酬が跳ねる仕組み——も、営業組織では広く用いられている。順位競争は努力を強く引き出す一方で、勝ち目のない者の努力を早く諦めさせ、僅差の競争では相手を助けない行動を生みやすい。社内で情報を共有しない、他の担当者の顧客に良い買主候補を回さないといった行動は、この構造から説明できる。

5.3 断ることの費用

案件選択の歪みが最も静かに現れるのは、断り方である。歩合の下にいる担当者にとって、依頼を断ることは当期の期待報酬を減らす行為にほかならない。したがって、売れる見込みの薄い物件についても、まず媒介契約を結んでおくという選択が合理的になりうる。契約さえあれば、後から価格を下げる交渉の機会が残るからである。

売主の側から見ると、これは高い査定額を提示されて契約に至り、その後に段階的な値下げを求められるという経路として経験される。個々の担当者の意図を問う必要はない。断らないほうが期待報酬が高いという配置が先にあり、行動はそれに従って分布する。この点は査定額の情報価値をめぐる別稿の主題と接続するが、本稿の関心は、その発話の背後にある報酬の作り方にある。

6. 選抜効果——誰がその仕事に残るか

ここまでは、担当者の顔ぶれを固定したうえで行動の変化を追ってきた。本節ではその仮定を外す。ラジアー(2000)が誘因効果と分離した第二の経路、すなわち報酬制度が人の出入りを通じて職場の構成そのものを変える効果を、不動産営業に当てる。売主にとってこの経路が重要なのは、目の前の担当者が誰であるかが、既にこの効果の結果だからである。

6.1 制度は応募者を選ぶ

報酬制度は求人票に書かれる。したがって応募の段階で、すでに自己選抜が働く。歩合の比重が大きい制度に応募するのは、自分の成績に自信がある人、変動する収入を受け入れられる人、短期のうちに大きな報酬を得たい人である。固定の比重が大きい制度に応募するのは、収入の安定を重んじる人、長く同じ地域で働きたい人、成果の測りにくい仕事に価値を感じる人である。

経済学的にいえば、これはリスク選好と時間選好による分離である。第2節で見たとおり、成果報酬は運の部分まで働き手に負わせる。その負担を安く引き受けられる人ほど、歩合制の下で有利になる。加えて、自分の能力を高く見積もっている人ほど歩合制を選びやすい。制度は能力を選別すると同時に、自己評価の高さも選別する。この二つは重なるが、一致はしない。

重要なのは、選ばれる属性が職務の一部にしか対応していないことである。歩合制が引き寄せるのは、第4節の表の上二行——成約させる仕事、内覧と広告を回す仕事——に強い人である。下二行、すなわち不利な見通しを早く伝える仕事や、売らないほうがよいと助言する仕事に価値を置く人が、その制度によって特に選ばれるわけではない。選抜は、測れる仕事の軸に沿って進む。

応募の自己選抜
定着
地域の知識
報酬制度は応募者を選び、残る者を選ぶ。選抜は測れる仕事の軸に沿って進み、数年かけて職場の構成に沈殿する。

6.2 制度は残る者を選ぶ

入口だけでなく出口にも効果がある。歩合の比重が大きいほど、成績の振るわない期間が続いた者は自ら去る。会社が解雇しなくても、収入が生活費を下回れば離職が起きる。ラジアーの事例で観察されたのも、この入れ替わりを含む効果であった。制度は数年かけて職場の構成を作り変え、その構成はすぐには元に戻らない。

この入れ替わりには、不動産という財に固有の費用が伴う。売却の媒介で価値を生む知識の多くは、その土地でしか得られない。どの地区でどんな買主が動いているか、あの区画に以前何があったか、隣地の所有者は誰で何を望んでいるか、どの学区が敬遠されどの通りが好まれるか。これらは教科書にも登記簿にも書かれておらず、その地域で年数を重ねることでしか蓄積されない。

人的資本の理論の言葉でいえば、これは特定の企業や地域にしか通用しない特殊人的資本である。ベッカー(1964)が区別したとおり、どこでも通用する一般的な技能と違い、特殊人的資本は担当者が去れば失われる。離職率の高い組織では、この資本が積み上がる前に流出し続ける。歩合制が努力を引き出す一方で失っているものがあるとすれば、その一つはこれである。

6.3 選抜効果は誘因効果より観察しにくい

この二つの効果は、売主にとっての見え方が違う。誘因効果は行動として現れる。値下げの提案が早い、連絡が急かし気味である、といった形で、注意深い売主なら気づける。選抜効果は行動ではなく人選として現れる。誰が担当になるかという、売主が観察する対象そのものが、既に制度の産物になっている。

したがって「この担当者は誠実そうだ」という印象は、多くの場合、正しい観察である。制度が誠実でない人を選んだわけではない。そうではなく、制度は特定の軸に沿って人を選び、その軸の外にある資質については選別も淘汰も行わなかった、というだけである。売主が読むべきは人柄ではなく、その人柄が置かれている配置のほうである。

註:選抜効果の議論は、歩合制の下で働く人が劣っているという主張ではない。ラジアーの分析が示したのは、制度に適合した人が集まるということであり、適合の軸が職務のどの側面に対応しているかは制度ごとに異なる。ここで問題にしているのは軸のずれであって、人の優劣ではない。

7. 売主の実務への含意

以上を、売主が実際に取れる行動に落とす。前提として確認しておくべきことがある。売主には、担当者の報酬制度を変える力はない。媒介契約の相手方は会社であり、社内の分配は交渉の対象ではない。したがってここで扱えるのは、制度を変えることではなく、目の前の担当者がどの制度の下に置かれているかを読み、その読みを自分の判断に反映させることである。

7.1 報酬の型を、率ではなく型として尋ねる

歩合率そのものを尋ねても、多くの場合は答えられない。個人の給与に関わるからである。しかし型を尋ねることはできる。固定給が中心か、歩合が中心か。目標や表彰の制度があるか。会社としてどの数字を成果と呼んでいるか。これらは会社の方針であって個人の秘密ではなく、尋ねること自体が失礼にあたるものでもない。

答え方そのものが情報になる。制度を率直に説明できる会社は、その説明が売主にどう受け取られるかを織り込んでいる。答えを避ける場合も、それが個人情報への配慮なのか、説明したくない構造があるのかは、続く会話の中で見分けがつくことが多い。第2節でみた保証費用の概念でいえば、開示は代理人が自ら負担するコストであり、負担できる者と負担できない者を分ける。

7.2 担当件数と在籍年数を聞く

第4節の分析が示したのは、努力の配分が問題であり、その配分は担当者の時間という有限の資源をめぐって決まるということであった。であれば、担当者がいま何件を並行して抱えているかは、売主にとって直接に意味のある数字である。件数が多いほど、一件あたりに割ける時間は減る。この質問は報酬制度と違って明快な答えが返りやすい。

在籍年数、より正確にはその地域で仕事をしてきた年数も尋ねるに値する。第6節で述べたとおり、売却の媒介で価値を生む知識の多くは地域に固有であり、年数を経ることでしか蓄積されない。なお宅地建物取引業法は、業者が従業者に証明書を携帯させ、取引の関係者から請求があったときは提示しなければならないと定めている。身分を確かめること自体は、制度が正面から予定している行為である。

尋ねる項目
答え方を見る
付き合い方
売主にできるのは制度を変えることではなく、制度の型を尋ね、答え方を観察し、自分の判断の重みづけに反映させることである。

7.3 期の区切りを、こちらが知っておく

第5節でみたオイヤーの分析が示したのは、期間の区切りを持つ報酬制度の下では、成立の時期が顧客の事情ではなく制度の暦に引きずられうるということであった。会社の決算期や、社内の評価期間の区切りがいつかを知っておくことは、この歪みへの安価な備えになる。区切りの直前に条件の譲歩を勧められた場合、その提案が市況から来ているのか暦から来ているのかを、一度立ち止まって確かめる材料になる。

誤解を避けるために付け加えれば、期末に成約が集まること自体は不当ではない。買主の側にも年度や転勤の暦がある。ここで言っているのは、提案の理由として市況が語られたときに、別の理由がありうることを売主の側が知っているかどうかという一点である。知っていれば、根拠を尋ねるという当たり前の行為が自然にできる。

7.4 「いま売らない」という選択肢が提示されるかを見る

第4節の表の最下行に置いたのは、売らないほうがよいと助言する仕事であった。これは測れず、報酬に連動せず、担当者の当期の期待報酬を減らす。だからこそ、この助言が自発的に出てくるかどうかは、その担当者と会社の姿勢を測る指標として機能する。

具体的には、初回の相談で次のような話が出るかを見ればよい。売り出す前に片づけておくべきことがあり、そのために数か月かかること。相続の登記や共有者の合意が先であること。いまの相場では希望額に届かず、待つか下げるかの選択になること。売却以外の選択肢——賃貸、そのまま保有、隣地所有者への打診——が並べられること。これらはいずれも成約を遅らせる話であり、話す側にとって短期的な利益はない。

7.5 人ではなく配置に対処する

最後に、この読み方を使ううえでの注意を述べる。ここまでの分析は、担当者個人を疑うための道具ではない。第6節で述べたとおり、目の前の担当者は制度が選んだ人であり、その制度を作ったのは本人ではない。担当者に対して疑いを向けることは、関係を悪くするだけで、情報の質を上げない。

有効なのは、疑いを質問と記録に変換することである。提案の根拠を書面で求める。数字の出所を尋ねる。判断の期日を先に決めておく。これらはいずれも担当者の人格に触れずに、構造の側に働きかける行為である。宅地建物取引業法は、業者が取引の関係者に対し信義を旨とし誠実に業務を行うべきことを定めている。制度が求める誠実さを、売主の側から実行しやすくする——それが本節の趣旨である。

8. 結論と今後の課題

歩合給は営業担当の何を変えるのか。本稿の答えは二つある。第一に、同じ担当者の努力を、測れる仕事へ配分し直す。第二に、そもそも誰がその職に就き誰が残るかを変える。前者が誘因効果、後者が選抜効果であり、ラジアー(2000)以降の労働経済学はこの二つを分けて扱ってきた。分けなければ、制度の効果は正しく読めない。

誘因効果については、不動産営業に固有の構造が観察された。会社の媒介報酬が売買価格に比例し、担当者の歩合がその報酬に比例するため、価格を上げる努力の見返りは二段階で薄まる。売買価格が100万円上がったときの会社の報酬の増分は税込およそ3万3千円であり、担当者の手に届くのはさらにその一部である。一方、件数に対する傾きは歩合率を掛けても縮まない。縮む軸と縮まない軸があることが、努力配分の歪みを生む。

この歪みは案件選択にまで及ぶ。期待歩合を所要時間で割った値で案件が並べ替えられるとき、低廉で調べる手間が多く買主層の薄い物件が後ろに下がる。期間ごとの目標と段階的な歩合率は報酬を成果の非線形な関数にし、成立の時期を顧客の事情ではなく報酬制度の暦に引き寄せる。断らないほうが期待報酬が高いという配置は、高い査定額と後からの値下げという経路を生みやすい。

二つの経路
設計の余地
残る課題
誘因効果と選抜効果は現れる速さも観察しやすさも違う。制度を変えられない売主にできるのは、配置を読んで判断に反映させることである。

選抜効果については、軸のずれを指摘した。歩合制が引き寄せるのは測れる仕事に強い人であり、測れない仕事に価値を置く人を特に選ぶ制度ではない。加えて、離職が多い組織では地域に固有の知識が積み上がる前に流出する。売主の前に座っている担当者は、その会社が過去に敷いてきた制度の沈殿物である。人柄ではなく配置を読むべきだという本稿の主張は、この観察から出ている。

8.1 設計する側に残された選択

本稿は理論の側から力の向きを特定することに力点を置いた。歪みを抑える人事制度上の補正——評価に説明の質や顧客からの評価を組み込むこと、チーム単位で評価すること、期間の区切りをずらすこと——は、人的資源管理の主題であり別稿に譲る。ただし理論の側から一点だけ述べておけば、補正は測れないものを測ろうとする試みであり、その試み自体がベイカー(1992)のいう尺度の歪みを新たに持ち込みうる。補正には補正の費用がある。

筆者の会社が自ら買主となる買取を率先して行わないという選択も、同じ設計の問題に属する。買主になれば、仕入れ価格が低いほど利益が大きいという明確な誘因がその場所に入る。買取という売り方そのものを否定しているのではない。近隣に知られずに売りたい、期日が動かせない、残置物の処理を引き受けてほしいといった事情のもとでは、買取が合理的な選択になることもある。誘因は消えず、置き場所を選べるだけである。どこに置くかを決めることが、設計という作業にほかならない。

8.2 本稿の限界

限界は三つある。第一に、日本の不動産営業の報酬制度について、公表された体系的なデータは存在しない。本稿が用いた歩合率は、いずれも仮に置いた数字であり、実際の水準を主張するものではない。結論は率の水準ではなく、二段階の比例という構造から導かれている。

第二に、参照した実証研究は不動産営業を対象としたものではない。ラジアーが分析したのは自動車ガラスの交換であり、オイヤーが用いたのは別種の営業組織のデータである。職務の性質が違えば、測れる仕事と測れない仕事の比重も違う。本稿が主張しているのは、これらの研究が示した方向が不動産営業の報酬構造からも予測される、という点にとどまる。

第三に、本稿は担当者を報酬という単一の目的で動く主体として扱った。これは分析を可能にするための単純化であり、記述としては明らかに不十分である。専門職としての規範、顧客から受け取る感謝、同僚のあいだでの評判、自分の仕事に対する納得といった非金銭的な動機は、実際には強く働いている。第4節で述べた測れない仕事が現実に遂行されているとすれば、それを支えているのは報酬制度ではなく、こうした動機のほうである。成果報酬がこれらを押しのけるのか、それとも共存するのかは、本稿の枠組みでは扱えない。

最後に一つ記しておく。本稿は報酬制度を設計する側にいる者が書いている。自らの誘因を分析の対象に含めたことは、隠された利害がないことを意味しない。読者にできる最も確実な点検は、本稿が挙げた質問を目の前の担当者にそのまま向け、返ってくる答えを自分で評価することである。理論が示せるのは、どこを見ればよいかまでである。

参考文献

  1. エドワード・P・ラジアー(2000)「成果報酬と生産性」
  2. エドワード・P・ラジアー/シャーウィン・ローゼン(1981)「順位トーナメントと最適労働契約」
  3. ベングト・ホルムストローム(1979)「モラル・ハザードと観察可能性」
  4. ベングト・ホルムストローム/ポール・ミルグロム(1987)「異時点間の誘因供給における集計と線形性」
  5. ベングト・ホルムストローム/ポール・ミルグロム(1991)「マルチタスクのプリンシパル=エージェント分析——誘因契約・資産所有・職務設計」
  6. ジョージ・P・ベイカー(1992)「誘因契約と業績測定」
  7. カニス・プレンダーガスト(1999)「企業における誘因の供給」
  8. ポール・オイヤー(1998)「会計年度末と非線形の誘因契約」
  9. カール・シャピロ/ジョセフ・E・スティグリッツ(1984)「労働規律装置としての均衡失業」
  10. ジョージ・A・アカロフ(1982)「部分的贈与交換としての労働契約」
  11. スティーヴン・カー(1975)「Aに報いながらBを望むという愚かさ」
  12. アダム・スミス(1776)『諸国民の富』第1編第10章(職業間の賃金格差)
  13. ゲーリー・S・ベッカー(1964)『人的資本——教育を中心とした理論的・経験的分析』
  14. 宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)第31条・第34条の2・第46条・第48条
  15. 建設省告示第1552号「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」(昭和45年、令和6年改正)
  16. 国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」
  17. 磐田市「磐田市の人口 令和8年度」(2026年7月末現在)
富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役 大石 浩之

大石 浩之

富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役
宅地建物取引士(静岡県知事 第027186号)

富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役。宅地建物取引士(静岡県知事 第027186号)。静岡県磐田市見付5789番地1で不動産業を営む。

自社で買い取る事業を持たず、仲介一本で売主の側に立つことを事業の前提に置いている。買主になれば「安く買いたい人」になり、同じ口で価格の妥当性を説明できなくなる、という理由による。買取・買取保証という売り方そのものは否定せず、売主が選んだ場合は買主にならずに複数社の見積もりを比較する立場に回る。

同社は不動産業のほか、磐田市内で介護事業を営む。高齢期の住み替え、施設入居、実家の処分という一連の局面に事業として接してきたことが、本シリーズの問題意識の背景にある。

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