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譲渡所得確定申告売却準備

不動産売却の確定申告|年末契約・年明け引渡しは何年分?

年末の契約と年明けの引渡しを表す契約書類、卓上カレンダー、家の鍵
記事内容をもとに生成したイメージです。実在の場所・人物を撮影したものではありません。
この記事の結論Q:年末に家を売る契約をして、年明けに引き渡したら何年分ですか。A:2026年12月契約・2027年1月引渡しなら、譲渡所得は原則2027年分で、通常は2028年の春に申告します。契約の効力が2026年12月に生じ、その日を譲渡日として申告する場合は2026年分となり、通常は2027年の春に申告します。

12月に手付金を受け取り、1月に鍵を渡す場合

12月に買主と契約を結び、手付金を受け取る。引っ越しを済ませ、翌年1月に残代金を受け取って家を引き渡す。売主の通帳には、年をまたいで二つの入金が記録されます。では、手付金は12月の年分、残りは1月の年分として申告するのでしょうか。

この例で分けて考えるのは、お金を受け取った日と、所得税の上で家を譲渡した日です。一つの家の譲渡について、二回の入金をそのまま二年分の売却に分けるわけではありません。譲渡所得を何年分として扱うかは、まず「譲渡の日」がいつかを見ます。

国税庁によると、譲渡の日は原則として買主に資産を引き渡した日です。一方、売買契約の効力が生じた日に譲渡したものとして申告することもできます。契約の効力発生日は一般には契約を結んだ日です。購入申込書を受け取った日や、査定を依頼した日は、この例の契約日には当たりません。

日程表|同じ売買でも申告する春が一年違う

以下は個人が自宅を売却し、譲渡所得を通常の期間に申告する場合の例です。2026年12月18日に契約を締結し、その日に効力が生じたとします。2027年1月22日に残代金を受け取り、同日に買主に引き渡す想定です。日付は説明のための仮定です。

  • 2026年12月18日 契約・手付金受領。契約の効力発生日で申告する場合の基準日です。この扱いなら2026年分で、通常の申告期間は2027年2月16日から3月15日です。
  • 2027年1月22日 残代金受領・引渡し。原則の引渡日で見る場合の基準日です。この扱いなら2027年分で、通常の申告期間は2028年2月16日から3月15日です。

「2027年に申告」と「2027年分を申告」は一年違います。この例で2027年の春に申告するのは、契約の効力発生日で扱ったときの2026年分です。税理士へ相談するメモには「2027年」とだけ書かず、「何年分の所得か」「何年の春に手続きするか」を二行に分けて書くと、話が通じます。

この比較の良いところは、引渡しを1月にしたままでも、二通りの申告時期を検討できることです。ただし、二つの日付から出発できるという説明だけでは、どちらが売主にとって有利かまでは決まりません。国税庁の申告期限の案内も、売主ごとの税額を示したものではありません。

売却代金のうち、次の住まいに回せる額はいくらか

私は、売却代金の入金予定表には「税金のために残すお金」の欄を一本作るべきだと考えます。たとえば1月の決済の直後、新居の工事代を支払う予定があるとします。契約の効力発生日を使う例では、その工事代の支払いと同じ春に申告時期が来ます。通帳の残高だけを見ても、工事に回せる額は分かりません。

紙に、決済で受け取る残代金、決済で返す住宅ローン、仲介手数料など売却にかかる支払いを書きます。その下に税金用の欄を置き、税額を試算するまでは「未確認」と書いておきます。契約時に受け取った手付金は残代金と分けて記入します。売買代金の全額に手付金をもう一度足すと、使えるお金を大きく見積もってしまいます。

ここで迷うのは、早く申告を済ませたい気持ちと、新居に移って落ち着いてから書類をそろえたい気持ちの間です。私なら、申告を先に延ばせるという理由だけで年分を決めません。購入時の契約書や費用の資料を持って税理士に相談し、二つの日程それぞれについて、納税資金をいくら、いつまで手元に残すかを聞きます。支払い予定と並べて初めて、家計の判断になります。

年分が違えば税率も違うのかと気になる方は、所有期間と譲渡所得の税率を判定する基準日もご覧ください。新居の購入を予定している方は、自宅を売るときの3,000万円控除と買換え特例の違いが次の確認先です。日程表の二列に同じ税額を書き込めるかは、個別の試算を受けてから判断します。

契約前に一枚、税務相談に持っていくメモ

売却を決める前でも、家計の予定は書き出せます。まだ買主が決まっていなければ、契約日や引渡日は「希望」と明記してください。契約案を受け取ったら「契約書で確認」、引渡しが終わったら「実績」に書き換えます。予定と実際の日付が同じかどうかを後から確かめられるメモになります。

  1. 契約の欄。署名予定日と、契約の効力について書かれた箇所を控えます。条件の付いた条項があり、いつ効力が生じるか判断できなければ、その文言を抜き書きせず契約書案のまま相談に持参します。
  2. 引渡しの欄。残代金の決済予定日と、買主に引き渡す予定日を別々に書きます。この例では同日ですが、自分の売買でも同日とは限りません。決済後もしばらく住む話があるなら、引渡し猶予を契約前に確認する手順を参照してください。
  3. 家計の欄。受け取る日が決まっているお金と、支払日が決まっている費用を書きます。「引渡日で申告した場合と、契約の効力発生日で申告した場合では、どの春にいくら用意しますか」と、日程表を見せて尋ねます。

この一枚を渡す相手によって、確認したいことも変わります。仲介担当者には、買主との契約案に記載する決済日と引渡日の組み合わせを確認します。税理士には、その契約案と、いつ自宅を取得し居住したかが分かる書類を示します。申告時期だけを尋ねると家計の欄は空いたままです。次の住まいの支払日も添えると、いつまでに概算を出してもらいたいかまで伝えられます。

最後に、予定が動いたときに誰へ連絡するかも一行書き添えます。売買契約の日付はそのままでも、実際の引渡しが年を越せば、原則の扱いで見た申告の予定は変わります。前に受けた試算の前提と、手元の最終日程を突き合わせてください。

当社は買取を率先して行いません。年内に売却代金を受け取る必要があるのか、年内に次の住まいの予算を決められればよいのかを分けて伺い、仲介での契約・決済・引渡しの候補日を整理します。買主との調整は当社へ、所得の年分や特例の適用は税理士または税務署へ。税務相談の結果を待ってから売り出す時期を決めてもかまいません。

出典:国税庁「No.3102 譲渡所得の申告期限」の「概要」「資産の『譲渡の日』」。2026年4月1日現在の法令等に基づく案内を、2026年11月4日に確認しました。還付申告など通常と異なる扱いがあります。実際の年分・期限・税額は、契約書と引渡しの記録をもとに、その時点の案内をご確認ください。

よくある質問

12月に受け取る手付金だけ、先に申告するのですか。

例のように売買が成立して一つの自宅を引き渡す場合、代金を二回に分けて受け取っても、入金ごとに売却の年分を分けません。譲渡所得は原則として引渡日の属する年分です。契約の効力発生日で申告する扱いもあるため、契約書と決済の予定表をそろえて対象の年分を確認します。

売主が家から引っ越した日が譲渡日ですか。

国税庁が原則としているのは、売買契約に基づいて買主へ引き渡した日です。売主が荷物を運び出した日だけでは判断できません。たとえば12月に転居し、翌年1月に契約どおり買主へ引き渡す例なら、原則は1月の年分です。契約の効力発生日で申告する場合は、その日の属する年分を確認します。

12月に予定した引渡しが翌年1月になったら、何を見直しますか。

引渡日を基準にする場合、実際の引渡しが翌年1月なら所得の年分も翌年になります。日程表の引渡し欄を実績に直し、変更合意の書面や決済の記録を残してください。契約の効力発生日での申告を検討している場合は、その日付と変更内容を税理士に伝え、申告時期と納税資金の予定を照合します。

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富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役・宅地建物取引士の大石浩之

文責:(富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役/宅地建物取引士 静岡県知事 第027186号)
静岡県磐田市で不動産業を営んでいます。売却のご相談はかんたん入力のフォームから。
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